即位正殿の儀にて御帳台に昇られた雅子さま(撮影/JMPA)

「茶会は、天皇皇后両陛下が主催し、海外からの賓客をもてなされるためのもの。そこに上皇上皇后両陛下も、旧知の王族が出席するため途中から参加されたそうです。

 海外賓客にとってみれば、長く皇位にあられた上皇陛下との縁も深いことから、上皇上皇后両陛下がその場の中心になることも考えられます。両陛下の茶会への出席を知った職員の中には、意外に感じた人もいたようです」(皇室ジャーナリスト)

 上皇陛下は退位されるまで、象徴としての在り方を模索され、その姿を確立されてこられた。そしてこれからは、上皇と上皇后としての有り様を、手本のない中で見つけられなくてはならないお立場にある。

「来年は、東日本大震災から10年という節目の年です。仮に、復興した様子をぜひ見てくださいと自治体から招かれたら、熱心に被災地を回られていた両陛下にとって、それを断る理由はありません。

 しかし、公的な行為はなさらない大前提としても、被災地を訪問されればどうしても公的な色彩を帯びます。とにかく国民の人気も健在です。

 どうすれば“二重権威”と捉えられずにいられるのか。それは宮内庁に課された重大な責任であり、難しい舵取りを求められます」(別の皇室ジャーナリスト)

 上皇陛下は戦争や災害の犠牲者に対して慰問するお務めを、天皇陛下にすべて引き継いでほしいと望まれている。

「天皇皇后両陛下は皇太子同妃時代から、上皇上皇后両陛下の有り様を学び、踏襲しようとされてこられました。その上で、さらに国際親善などを中心に、おふたりらしい形を作り上げようとされています。雅子さまが国際親善の場で輝く姿を、国民も期待し、誇らしく思っていることでしょう。両陛下らしい令和皇室の在り方を、ぜひ確立していっていただきたいものです」(前出・皇室ジャーナリスト)

 国民の象徴たる天皇の玉座には、今、天皇陛下が立たれたばかりだ。前の象徴であられた上皇陛下も、前例のない道を進まれる。ゆっくりと時間をかけ、新しいお姿を見せてくださることだろう。

※女性セブン2019年11月7・14日号

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