スポーツ

秋天は「ノーザンファームの運動会」 各種ワンツー決着を考察

2018年のジャパンカップを制したアーモンドアイ

 一騎打ちは競馬の醍醐味だがそうそう固くはおさまらないのはファンならよく知るところ。競馬ライター・東田和美氏が秋の天皇賞について考察した。

 * * *
 アーモンドアイ、サートゥルナーリアというロードカナロア産駒2頭に人気が集まっているが、このレースで同じ種牡馬産駒のワンツーは平成以降5回。うち4回はサンデーサイレンス、あと1回はディープインパクト産駒だ。この2頭は他のGⅠでもワンツーを決めたことが何度かあるし、ディープ産駒は今年だけで天皇賞(春)、オークス、ダービー、菊花賞と4回もワンツーを達成している。

 サンデーサイレンス系ではダンスインザダーク産駒やステイゴールド産駒のワンツーもあった。サンデー系以外ではブライアンズタイム産駒のワンツーも複数回あるが、キングカメハメハ産駒のGⅠでのワンツーは、2015年朝日杯フューチュリティSのリオンディーズとエアスピネルだけ。古馬GⅠでは一度もない。キングカメハメハ産駒はこのレース2勝でその時の2着馬はともにディープインパクト産駒。2着3着には1回も来ていない。

 今回は「社台グループの運動会」というより「ノーザンファームの運動会」。2強を含む7頭のGⅠ馬など10頭が出走する。過去7勝2着5回3着8回。一方、社台ファームの生産馬は4勝だが、2着馬はノーザンファームより多い9回で連対数も上回っている。ノーザンファーム、社台ファームともにワンツーは1回しかないが、社台グループのワンツーは9回もある。

 GⅠの中では堅い決着が多い方だが、1、2番人気で収まったのは5回。このときの馬連はいずれも3桁だが、それ以外は1000円以上ついている。1番人気は9勝2着6回、2番人気は4勝2着6回、3番人気は5勝しているものの2着がなく、むしろ4番人気が9連対、5番人気が8連対している。

 牝馬は4勝2着4回3着3回。ワンツー決着は言わずと知れた2008年のウオッカ、ダイワスカーレット。ただ1回きりだから語り継がれる。

 3歳馬の挑戦は31頭で2勝2着4回3着3回。4歳馬は155頭中14勝2着13回3着13回、5歳馬は157頭12勝2着11回3着11回(2000年以前は現在の馬齢で集計)。3歳馬は勝率ではともかく連対率、複勝率ともに4歳馬、5歳馬を上回るがワンツーはない。4歳馬同士のワンツーは7回、5歳馬同士が5回ある。

関連記事

トピックス

吉村洋文・大阪府知事の政策の本質とは(時事通信フォト)
吉村洋文・大阪府知事が「ライドシェア大幅緩和」を主張で「かえって渋滞を深刻化させる」リスク 派手な改革を求めるほどに際立つ「空疎さ」
週刊ポスト
高級寿司店でトラブルが拡散されたA子さん(寿司の写真は本人SNSより)
《高級寿司店と炎上の港区女子に騒動後を直撃》「Xの通知が一生鳴り止まないんじゃないか」大将と和解後の意外な関係
NEWSポストセブン
小倉優子
小倉優子、早々の「大学留年宣言」がおいしすぎる理由 「女子大生+ママ」の二刀流は唯一無二、ゆくゆくは企業の役員の道も?
NEWSポストセブン
一時は食欲不振で食事もままならなかったという(4月、東京・清瀬市。時事通信フォト)
紀子さま“体調不良報道”でも気丈な姿、単独公務先で「こちらにどうぞ」と気さくに声かける お元気そうな様子に同行していた記者たちは驚き
週刊ポスト
現地でくばられたノアさん関連のビラ(時事通信フォト)
《人質らが証言する劣悪環境》ボーイフレンドの目の前でハマスに拐われた26歳女性の救出に成功も「体重激減」「ゴミ箱で排泄」の惨状
NEWSポストセブン
6月9日、鹿児島市内の認定こども園で、刃物のようなもので男児の首を切りつけて出血させたとして、殺人未遂容疑で逮捕された笹山なつき容疑者(21)
《鹿児島2歳児切りつけ》「見えたらいけないものが…」21歳の女性保育士が犯行前にSNSで意味深投稿 母校の高校関係者は「夢の実現目指して熱心に勉強を」
NEWSポストセブン
大学受験に向けて動き出されている悠仁さま(写真/JMPA)
悠仁さまの東大受験に暗雲、推薦枠での入学には極めて高いハードル 進学先候補に東京農業大学、玉川大学、筑波大学
週刊ポスト
中村芝翫と三田寛子
三田寛子、夫・中村芝翫と愛人の“半同棲先”に怒鳴り込んだ「絶妙タイミング」 子供たちも大事な時期だった
週刊ポスト
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
女性セブン
全国ライブ中の沢田研二
《ファンの声援にブチ切れ》沢田研二が「見てわからんか!」とステージ上で激怒し突っ込んだ「NGワード」
NEWSポストセブン
長所は「どこでも寝られるところ」だと分析された(4月、東京・八王子市。時事通信フォト)
愛子さま、歓迎会の翌日の朝に遅刻し「起きられませんでした」と謝罪 “時間管理”は雅子さまと共通の課題
NEWSポストセブン
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【悲劇の発端】瑠奈被告(30)は「女だと思ってたらおじさんだった」と怒り…母は被害者と会わないよう「組長の娘」という架空シナリオ作成 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン