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巨人・原監督の人心掌握術 今オフも背番号シャッフルあるか

山口俊は背番号42から11に変わって成績も大きく飛躍した(写真:時事通信フォト)

 日本シリーズでソフトバンクに4連敗したものの、5年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした巨人。シーズン前に評論家から「最大の補強は原辰徳監督」という声も挙がっていたが、それを証明するように、3度目の就任、監督通算13年目で8度目のリーグ制覇を果たした。野球担当記者が話す。

「巨人というと、大型補強のイメージが強いですが、今年は原監督が選手を上手にやり繰りして優勝したと言っても過言ではない。昨年、不振で2軍落ちした時に不満を漏らしていたゲレーロも、今年はファームにいっても黙々と練習し、9月15日の阪神戦で逆転2ランを放った時には涙まで流した。原監督の人心掌握術が冴えていた証拠です」(以下同)

 原監督は選手の背番号にこだわる傾向がある。昨年5番のゲレーロを『外国人選手の似合う44番を付けてもらいたい』と変更させるなど、今年は17選手が新たな背番号で戦った。

「大きな番号から若い番号になる選手は嬉しいですが、逆の場合は落ち込む選手もいるでしょう。そこをちゃんとフォローするので、選手も心機一転頑張れる。監督から直接声をかけられて、気を悪くする選手はいない。人心掌握はユニフォームを着ている時だけではない。オフから始まっていたわけです」

 前回の監督時の2007年には、27選手が背番号を変更。高橋一三や宮本和知という歴代の左腕エースが付けていた21に変わった高橋尚成が自己新の14勝を挙げ、最優秀防御率を獲得。その21から41になった木佐貫洋も4年ぶりに2ケタ勝利を達成した。他にも、58から0の木村拓也、57から23の脇谷亮太が貴重な働きを見せ、5年ぶりの優勝を果たした。木佐貫のように一見、“降格”に見える変更でも、原監督は『(同じ41番をつけていたメジャー通算311勝の)トム・シーバーのような投手になってくれ』と積極的な意味を与えていた。

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