同様に「脳(頭部)MRI検査」では、まったく症状のない脳梗塞が見つかることがある。これを「無症候性脳梗塞」というが、高血圧、糖尿病、脂質異常症といった危険因子を持つ人に多く、命にかかわる脳梗塞を起こすリスクがわかることもあるという。自費で2万円ほどかかるというが、身体的な負担が少なく、メリットが大きい。

 また、血圧測定と並んで一般的なのが血液検査である。生活習慣病のひとつ、脂質異常症などを判定できる検査だが、大櫛氏はこういう。

「そもそも基準値の設定がおかしい。コレステロールと中性脂肪については日本動脈硬化学会が日本独自の基準を決めており、欧米の医療界から『日本の基準はおかしい』と批判されているのです。欧米ではLDL190mg/dl、中性脂肪1000mg/dlが基準ですが、日本の場合はLDL140、中性脂肪150と異常なほど厳しく設定されているのです」

※週刊ポスト2019年11月8・15日号

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