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金賞&最高部門賞の「日本ワイン」4ワイナリーの逸品紹介

アルプス社の日本固有種のぶどうを使った赤ワイン「ミュゼ・ドゥ・ヴァン 松本平ブラッククイーン」(1540円)

 2019年のボジョレーヌーボー解禁日は11月21日。この時季に楽しむワインといえば、このボジョレーを思い出しがちだが、今、国産ぶどうだけで造られた「日本ワイン」が、世界的に注目を集めている。

「国産ワイン」は「日本国内で製造された果実酒・甘味果実酒」で、これには外国産の濃縮果汁などを原材料に使ったワインも含まれる。一方、日本ワインは「国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造されたもの」に限られる。そこで、今年9月に行われた日本ワインの最高峰を決める「日本ワインコンクール2019」で金賞&部門最高賞をダブル受賞した4つのワイナリーを紹介する。

【長野県 アルプス】

W受賞の「ミュゼ・ドゥ・ヴァン ダイナスティ塩尻メルロー&カベルネフラン2017」(3300円)

 長野県塩尻市で、1927年に創業したアルプスは、自社農園を持つ老舗ワイナリーだ。今回、「ミュゼ・ドゥ・ヴァン エトワール塩尻ソーヴィニヨンブラン(ナイトハーベスト)2018」が金賞と部門最高賞をW受賞。これを受け、9月に発売するも即完売。レストランなどで出合えたら奇跡という幻の白ワインとなった。

「ソーヴィニヨンブランの香りを引き出すために、ぶどうの香りがいちばん出る明け方の3~6時にひと房ずつ手摘みして造りました」(代表取締役社長・矢ヶ崎学さん・以下同)

 ほかにも、香りがつかないよう木の樽ではなくステンレス樽で醸造。コルクも専用のものを作るほどのこだわりだ。そもそも、ソーヴィニヨンブランなどヨーロッパ品種のぶどうは雨に弱いため、日本では栽培が難しい。

「うちでは、『レインプロテクション』という雨除けの屋根をつけ、除草剤を使わず丁寧に育てています。その方がおいしいぶどうができますから」

 そのこだわりが今回の受賞につながったといえる。

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