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魚焼きグリルは“万能調理器具”、20秒で300℃に加熱

グリルの使い方の基本を解説(イラスト/かまたいくよ)

 魚焼きグリルなんて、できれば使いたくない。そう思っていないだろうか? 「一度使うとギトギト油が取りづらく、形も複雑で洗いにくい」という声に、「それは偏見! 魚焼きグリルは、手入れも簡単な“万能調理器具”です」と話すのは、料理研究家の島本美由紀さん。焼き魚のおいしい今、知られざる魚焼きグリルの魅力を大解剖。今日からあなたも“グリラー”の仲間入りです!

◆時短でおいしく仕上がる万能調理器具

 魚焼きグリル最大の特徴は点火後20秒で温度が300℃以上に上がることにある。

 電気オーブンは熱した空気を庫内に対流させて食品の温度を上げ、オーブントースターは電熱線からの放射熱、いわば“直火”で直接食品を温める。これに対し、魚焼きグリルは、庫内の対流熱と直火の両方で同時に加熱するのですぐに高温になり、表面はパリッと香ばしく、中はジューシーなのにしっかり火が通った仕上がりになるのだ。

「魚や肉は、長く加熱すると水分が抜けて硬くなります。でも魚焼きグリルは一気に加熱できるので、短時間でおいしく仕上がるんです」(料理研究家・島本美由紀さん)

◆ほったらかしでもプロの味に!

 短時間で高温が出せ、2種類の加熱法で素材をおいしく仕上げる魚焼きグリルだが、実はちょっとした癖がある。

「庫内の奥の方が温度が高く、手前の方が低いんです。ですから、網のどの部分にどんな食材を置くかを考えて配置する必要があります」(島本さん・以下同)

 異なる食材を同時に調理する場合、中央から奥に肉などの火の通りにくい食材を置き、外気が入り込みやすい扉近くは、火が通りやすい野菜などを置くと効率よく加熱できる。

「メーカーによっても特徴が異なるので、何度か試してみてください。慣れたら加熱時間さえ守ればOK。後はほったらかしでもプロのような仕上がりになります」

 網にそのまま素材をのせて焼く“素焼き”もいいが、“ホイル焼き”もおすすめだという。

「再加熱にも適しているので、コロッケや唐揚げなどの揚げ物をはじめ、たい焼きなどのスイーツも、表面はパリッと中はしっとり温められます」

 魚焼きグリルを制する者は、料理を制す―今夜、冷蔵庫にある食材を素焼きしてみることから始めてみてはいかがだろうか。

◆そうだったのか! グリルの使い方・基本編

●バーナーの火がよく当たるのは奥
 魚焼きグリルのバーナーは、コの字型に配置されていることが多く、庫内の奥が最も温度が高くなる。火が強いので、魚の頭や肉の脂身など、火が通りにくい部分を奥に配置すると、効率よく調理ができる。

●庫内中央も温度が高い
 庫内中央も奥に次いで温度が高く、魚の腹の部分や根菜など、火が通りにくい食材の調理に適している。しっかり火を通したい食材は、庫内中央部から奥にかけて置く、ということを覚えておこう。

●網に食材がくっつかないよう、アルミ箔を活用
 いわしやさんまなど、脂が多く皮が薄い魚は、網に皮や身が付着したり、身に網跡がつくことがある。これを防ぐには、食材と網の接点を少なくすればいい。おすすめは、一度くしゃっと丸めたアルミ箔を食材の下に敷くこと。アルミ箔と食材がくっつきにくくなり、きれいに焼き上がる。アルミ箔は、庫内の端から3cm程度離して敷くと安全に使用できる。

●予熱をしておくと、食材が網にくっつきにくくなる
 両面焼きグリルなら1分程度、片面焼きグリルなら2分程度予熱してから食材を入れると、食材が網にくっつきにくくなる。また、魚は生臭さが抑えられ、野菜はみずみずしく風味豊かに仕上がる。肉類の中でも特に鶏肉は、予熱をしてから焼くと皮がカリッと、中はふっくらジューシーに焼き上がる。

●食材を詰めて置いてはダメ!
 網に食材をすき間なくのせると、庫内で熱の対流が起こりにくくなり、充分に加熱できなくなる。また庫内に熱がこもりやすく、引火などの事故の原因になることも。食材は、網面積の7割を目安に置くとよい。

●食材の厚みは3cm以下にすること!
 3cm以上の厚みがある肉などは、庫内の熱の対流を妨げるだけでなく、上部のバーナーにくっつき、引火する可能性も。焦げたり、中まで火が通らない場合もあるので、素材の厚みは調整しておこう。

※女性セブン2019年12月19日号

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