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市販の便秘薬と下痢止め薬に潜む危険と正しい使い方

便秘薬などの薬の正しい使い方とは(写真/GettyImages)

 若干の体調不良くらいならば、近所のドラッグストアの「市販薬」を飲んでおこうと思う方も少なくないのではないか。しかし、市販薬は気軽に手に入る一方で、一度判断を間違えて使うと、症状は治まるどころか悪化することにもなりかねない。便秘薬と下痢止め薬、その正しい使い方を聞いた。

◆依存は厳禁。適度に使って出す

 即効性が癖になり、つい使用回数が増えてしまい、ついには健康に影響を与えてしまう場合もある。埼玉県の中本寛子さん(57才・仮名)が告白する。

「自慢じゃないですが、若い頃から筋金入りの便秘持ち。近頃は開き直って、出てないなと思ったらすぐに便秘薬をのんでスッキリしていたんです。ただ、ふと気づいたら、薬がないと一切排便できない体になっていて…」

 そういった女性は少なくないようだ。東邦大学医療センター大橋病院の婦人科医、高橋怜奈さんが言う。

「便秘薬には大きく分けて酸化マグネシウムのようなミネラル成分を含む『非刺激性』のものと、センナやビサコジルといった物質を含む『刺激性』のものがあります。『非刺激性』のものは、水分で便を軟らかくして排出しやすくするもの。作用が比較的穏やかなので、慢性的な便秘持ちのかたにおすすめです。

『刺激性』のものは即効性があるので、短期間の急激な便秘を解消するためには効果が見込めます。その半面、依存しやすくなるほか、薬剤耐性といって薬が効かなくなる状態に陥りやすいので使いすぎは禁物です」

 その場しのぎに市販薬をのみ続けてしまうと、悪化の一途をたどってしまうこともある。

「子宮筋腫や卵巣腫瘍などがあると、腸が圧迫されて便が出づらい状況になる。慢性的な便秘の陰には、そういった別の病気が隠れている可能性もあるのです。市販薬を長期連用するような状況はおかしいと思ってください」(高橋さん)

◆止めずに出すことが治すことの近道

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