◆春愁図
「女の頭部の髪飾りや、女が握りしめている懐紙(愛液などを拭き取るのに使う紙)の細かい描写などは、再現性にとことんこだわる北斎のリアリズムを感じます。こちらの作品は絵柄や色遣いなどから推察するに、恐らく北斎が60~70代にかけて描いたもので、その描画力は年を追うごとに濃厚さや緻密さ、瑞々しさが増します」(早川氏)
●2点の肉筆春画を生で見られる「東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会開催記念いっぴん、ベッピン、絶品!~歌麿、北斎、浮世絵師たちの絵画」開催予定。
●会場:渋谷区立松濤美術館 ●住所:東京都渋谷区松濤 2-14-14 会期/2020年4月4日(土)~5月17日(日)
※週刊ポスト2020年2月7日号