スポーツ

野村克也氏、名言の数々「外野手出身の名監督はいない」ほか

古田敦也を育て上げた(写真/共同通信社)

 多くの野球人から尊敬された野村克也氏が、84歳でこの世を去った。時に辛辣でありながらも愛に満ちた“ボヤキ”を続けてきた野村氏。本誌・週刊ポストのインタビューでも何度も、現役選手や指揮官たちを叱咤した。最後まで野球と真剣に向き合い続けた野村氏の「教え」を改めて振り返る──。

 現役時代は名捕手であり、指導者としてはヤクルト監督時代にはリーグ優勝4回、日本一3回を達成した名監督だった野村氏。「監督論」にも人一倍のこだわりがあった。

 今季から采配を振るうヤクルトの高津臣吾監督、楽天の三木肇監督をはじめ、かつての“教え子たち”が指揮官としてチームを率いるようになったことについて聞いたのが、本誌での最後のインタビュー(2020年1月17・24日号掲載)となった。

「この世界は結果。結果を出せば評価は高くなる」としながらも、「名将の条件とは『勝利』だけではない。結果を出すまでのプロセスが問われてくる。信は万物の元をなすというが、監督に必要なのは選手やコーチからの信頼。それが名将の唯一の条件だと私は考えている」と話し、監督となった“野村チルドレン”たちにエールを送った。

〈監督論 野村の考え〉(2016年1月1・8日号掲載)と題したインタビューの取材では、訥々と自身の見解を披露した。この年は、巨人で高橋由伸監督、阪神で金本知憲監督が誕生したが、「プロ野球は監督の人材難だよ。球界の今後が心配で仕方がない」と表情を曇らせた。

「名選手必ずしも名監督ならず。現役時代にスター選手だった監督、特にバッター出身の監督は、総じてホームランが飛び交うような素人が見ても楽しい野球を好む。言い方を変えれば、ただ投げて打って走るだけの、才能に頼った荒っぽい野球。うまくはまれば強いが、いつもうまくいくわけがない。それじゃ常勝チームは作れない」

関連記事

トピックス

近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
【エッセイ連載再開】元フジテレビアナ・渡邊渚さんが綴る近況「目に見えない恐怖と戦う日々」「夢と現実の区別がつかなくなる」
NEWSポストセブン
『続・続・最後から二番目の恋』が放送中
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』も大好評 いつまでのその言動に注目が集まる小泉今日子のカッコよさ
女性セブン
事務所独立と妊娠を発表した中川翔子。
【独占・中川翔子】妊娠・独立発表後初インタビュー 今の本音を直撃! そして“整形疑惑”も出た「最近やめた2つのこと」
NEWSポストセブン
名物企画ENT座談会を開催(左から中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏/撮影=山崎力夫)
【江本孟紀氏×中畑清氏×達川光男氏】解説者3人が阿部巨人の課題を指摘「マー君は二軍で当然」「二軍の年俸が10億円」「マルティネスは明らかに練習不足」
週刊ポスト
田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン