ビジネス

コンビニ「おにぎり戦争」の今 独走するセブンの自負

全面的にリニューアルしたセブン-イレブンの手巻きおにぎり

全面的にリニューアルしたセブン-イレブンの手巻きおにぎり

 いまやコンビニ売り場に欠かせない「おにぎり」。大手チェーンの中でも毎年のように改良を繰り返して断トツのクオリティを誇っているのがセブン-イレブンだが、今年も精米方法や海苔の包装フィルムを見直すなど、全面的なリニューアルを実施した。なぜ、セブン-イレブンはここまでおにぎりにこだわるのか。経済ジャーナリストの河野圭祐氏がレポートする。

 * * *
 店頭で繰り返し買う、リピート率1位商品はセブンカフェ、2位がおにぎり──。これはセブン-イレブン・ジャパン(以下SEJ)の自社電子マネー、nanacoの集計データの結果だという。それだけに、手巻きおにぎりのリニューアル発表会も力が入っていた。

 発表会場は老舗料理屋の「つきじ治作」(同・中央区明石町)で、会場となった2階の広間へ行く途中、中庭に広がる池には優雅に鯉が泳いでいる。手軽で身近な商品であるおにぎりの新作発表の場としては、やや演出過剰の感もなくはなかったが、SEJの園田康清・米飯・麺類シニアマーチャンダイザーはこう話した。

「最初に発表場所を聞いた時は私も驚いたが、これまで42年間、当社はおにぎりの品質を磨き続け、かつ品質を守り抜いてきたという自負があり、より新作おにぎりの価値をお伝えできると考えてこの会場を選定しました」

 1974年に1号店がオープンしたセブン-イレブンでは、1977年におでんが登場、翌1978年におにぎりを発売しており、この2つは同社の看板商品で双璧。ただ、おにぎりで言えば発売40周年の一昨年が節目の年だ。同年にも厳選米おにぎりを発売してはいるが、今回は、なぜこのタイミングでおにぎりの刷新だったのか。

「例年、気温が上昇してくるこの時期からおにぎりの販売も、より上がってくるので、さらに美味しいものをお届けしたいということでこのタイミングになりました」(前出・園田氏)

 セブン-イレブンの加盟店に端を発したコンビニ業界の24時間営業問題からちょうど1年。SEJはその後もスマホ決済での失態等、後ろ向きの話題が目立った1年でもあったから、看板商品のリニューアルで一度、重い空気を払拭したいという思いもあったかもしれない。

おにぎり新商品の発表会場となった老舗料理店

おにぎり新商品の発表会場となった老舗料理店

関連記事

トピックス

多忙の中、子育てに向き合っている城島
《幸せ姿》TOKIO城島茂(54)が街中で見せたリーダーでも社長でもない“パパとしての顔”と、自宅で「嫁」「姑」と立ち向かう“困難”
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
女性アイドルグループ・道玄坂69
女性アイドルグループ「道玄坂69」がメンバーの性被害を告発 “薬物のようなものを使用”加害者とされる有名ナンパ師が反論
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン
当時のスイカ頭とテンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《“テンテン”のイメージが強すぎて…》キョンシー映画『幽幻道士』で一世風靡した天才子役の苦悩、女優復帰に立ちはだかった“かつての自分”と決別した理由「テンテン改名に未練はありません」
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
《ヤクザの“ドン”の葬儀》六代目山口組・司忍組長や「分裂抗争キーマン」ら大物ヤクザが稲川会・清田総裁の弔問に…「暴対法下の組葬のリアル」
NEWSポストセブン
1970~1990年代にかけてワイドショーで活躍した東海林さんは、御年90歳
《主人じゃなかったら“リポーターの東海林のり子”はいなかった》7年前に看取った夫「定年後に患ったアルコール依存症の闘病生活」子どものお弁当作りや家事を支えてくれて
NEWSポストセブン
テンテン(c)「幽幻道士&来来!キョンシーズ コンプリートBDーBOX」発売:アット エンタテインメント
《キョンシーブーム『幽幻道士』美少女子役テンテンの現在》7歳で挑んだ「チビクロとのキスシーン」の本音、キョンシーの“棺”が寝床だった過酷撮影
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン