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コンビニ「おにぎり戦争」の今 独走するセブンの自負

セブン-イレブン・ジャパンの園田康清氏(右)

セブン-イレブン・ジャパンの園田康清氏(右)

 2014年以降、消費者の支出額は米よりパンのほうが大きい状況が続く中、SEJでは米飯類(弁当、おにぎり、寿司など)の売り上げがパン類の1.5倍あるという。その米飯類で中核を占めるのがおにぎりで、「セブン-イレブンの、いわば生命線になる商品という認識」(園田氏)だけに、これまでも改良に次ぐ改良を重ねてきた。

 今回のリニューアルのポイントは、包装フィルムの仕様を5年ぶりに刷新し、密閉度を高めた新パッケージを採用したことが1つ。もう1つが精米法も14年ぶりに変更し、低温精米を採用したことで、米への負荷をより減らして本来の旨味を向上させたという。海苔のパリパリ感も一層増し、焼成法は昨年、特許を取得したそうだ。

 SEJが今回発表したリニューアルおにぎり5品(鮭、ツナマヨ、辛子明太子、梅肉、昆布)のうち、鮭やツナマヨは販売数で1位、2位を占めるボリューム商品。ちなみに鮭、ツナマヨのおにぎりは訪日外国人の間でも人気らしい。

 こうした点はファミリーマートやローソンのおにぎりでも同様の傾向があるが、ローソンの場合、親会社である三菱商事が2014年秋、1460億円を投じて、ノルウェーのサケ養殖大手のセルマックを完全子会社化したことから、太い調達ルートができたことも大きい。

 実際、ローソンのおにぎりで売れ筋の上位はツナマヨ、焼鮭ほぐし、それにプレミアムの金しゃりおにぎり焼きさけハラミがベスト3で、鮭商品が2品入っている。

 定番のおにぎり以外では、ローソンでヒットした「悪魔のおにぎり」などもある。これは以前、南極地域観測隊が夜食として食べていたおにぎりをテレビが紹介して以降、SNSなどで話題となり、それをヒントにローソンが独自開発したものだ。2018年10月から発売して定番商品となり、「一時は、不動の販売数1位だったシーチキンマヨネーズの販売を超えていたこともある」(同社幹部)という。

 ローソンは最近も「お茶づけ海苔味おにぎり」や「あさげ味おにぎり」などを販売、ナチュラルローソンで2012年から売り出した、もち麦入りおにぎりは現在、青い看板のレギュラーローソンでも販売するヒット商品になっている。一方、ファミリーマートは、帝人が開発したスーパー大麦を使用したおにぎりが話題になった。

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