スポーツ

中止なら経済損失20兆円の東京五輪、誰も責任負いたくない

新国立競技場の建設費は約1569億円

「おもてなし」をキーワードに招致が決まった2013年以降、東京五輪にかけた総経費は3兆円を超える。

 そればかりではない。東京都オリンピック・パラリンピック準備局によると、2030年までに見込まれる経済効果は約32兆円。年間1.8兆円の効果とすれば、20兆円の経済損失が発生することになるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、「延期」もしくは「中止」というシナリオが現実味を帯びている。

「政府や小池知事らは、正式に決定するまでは絶対に“中止”の言葉を口に出しません。ただし、国際オリンピック委員会(IOC)と東京都との契約では『大会は2020年中に開催されるべき』となっていて、それを理由に橋本聖子五輪相は、『今年中なら延期できると取れる』と発言しています。永田町では開催は難しいという声が既にあがっていますし、延期・中止を含めた模索が始まっているということでしょう」(政治評論家・有馬晴海氏)

 IOCは5月を最終判断の期限とするが、東京五輪・パラリンピック組織委員会理事の高橋治之氏は3月10日、「今夏の五輪開催が難しくなれば、最も現実的な選択肢は開催を1、2年延期することだ」との見解を示した。すると森喜朗会長は、「とんでもないことを」と発言。高橋理事が森氏に電話で、「ちょっと口が滑った」と謝罪したことも暴露した。

 現実には五輪予選・選考会の中止や延期、開催地変更が相次ぎ、大会開催どころの話ではない。中止となれば、新国立競技場の整備費1569億円や、選手村の987億円など、巨額投資が水泡に帰す。それ以上に、五輪を見据えて建設ラッシュのホテルをはじめ、コロナショックにあえぐ日本経済に与える影響は計り知れない。

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン