芸能

川村元気、ドラえもん新作で人類の進化や多様性の尊さ描く

最新作『のび太の新恐竜』に込められた想いとは…全国東宝系で2020年公開予定(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020

 今からちょうど40年前、1980年3月に記念すべき映画第1作『のび太の恐竜』が公開された。最新作である今作は40年の時を経て、テーマを同じにしながらも、現代を生きる私たちに向けた大切なメッセージが込められている。

 大人になった今だからわかる、のび太のやさしさ、迷い、勇気、そしてドラえもんや仲間たちとの冒険に涙し、ワクワクするはずだ。

 40年前、のび太は偶然発見した恐竜の卵を孵化させ「ピー助」と名付けた。太古の時代を生きていた恐竜が現代で生きるのは難しく、のび太は白亜紀へ──。『のび太の恐竜』で描かれたエピソードを覚えている人は、最新作『のび太の新恐竜』の数々の名場面にどこかなつかしさを感じるだろう。しかし、そのストーリーは全く異なる。

 そこに、「新」の意味がある。

 脚本を手がけた川村元気氏は、「2020年、多様性が叫ばれる中、それが綺麗事ではなく人類の進化への歩みであることを語りたい」として、こう続けた。

「他と違う、欠点だらけに見える弱い少年・のび太と、小さな新恐竜が、進化・成長への第一歩を踏み出す。そのことの尊さと紛れもない真実を(中略)映画で語れたらと願っています」

 分断や格差が進む“新”時代で、“新”恐竜との出会いはのび太をどう変化させるのか。子供の頃に見たのび太のイメージがガラッと変わり、思わず「ハロー! 新のび太」と声をかけたくなるようなラストは大人こそ楽しめること間違いなし!

◆『のび太の新恐竜』の注目シーンを先取り!

「タイムふろしき」で化石を戻すと新種の双子が登場するシーンでは、『のび太の恐竜』でフタバスズキリュウの「ピー助」を孵化させた姿と重なる人は多いはず。今作で生まれたのは、どこか抜けている「キュー」と、茶目っ気たっぷりの「ミュー」。キューとミューが未発見の新種の恐竜だったことから、のび太の冒険が始まる。

 キューとミューの仲間を探しに約6600万年前の白亜紀へ旅に出たのび太とドラえもん。しずか、ジャイアン、スネ夫も一緒に恐竜たちの世界へ。『のび太の恐竜』では恐竜ハンターからピー助を守ったのび太だが、今回待ち受けていたのは猿の姿をした謎の男。謎の男の正体は…。

 キューとミューは新種の恐竜で、他の恐竜たちとは違うところが多い。勉強も運動も苦手な“弱虫のび太”が小さな新恐竜の成長を見守り慈しむ姿は、グローバルな現代に生きる私たちに大切なことを教えてくれる。

※女性セブン2020年3月26日・4月2日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン