ライフ

沈黙を破ってマスコミに登場した杏が、あのこと以外に語ったこと

杏が語った日本文化への思いとは

 夫の東出昌大(32才)の不倫報道後、沈黙を守ってきた杏(33才)が初めて公の場に姿を現した文化庁主催の「文化プログラム参加促進シンポジウム」。彼女の胸の内を窺い知ることができそうな、この日の発言を採録する。

 * * *
 杏が出席したのは文化庁主催の「文化プログラム参加促進シンポジウム」。このシンポジウムは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、日本文化の魅力を発信する文化プログラムへの参加を促すもの。第一部は主催者を代表して宮田亮平文化庁長官が挨拶し、その後は文化庁、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、東京都それぞれの担当者が、今年から本格的に始まる文化プログラムについてプレゼンテーションを行なった。

 読者の中には、なぜオリンピック・パラリンピック競技大会と文化プログラムが関係があるのか、首をかしげる人が少なくないかもしれない。その答えは、近代オリンピックの祖である教育思想家のクーベルタン男爵が掲げたオリンピック憲章に<オリンピズムはスポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである。>という記述があるため。日本が初参加した1912年のストックホルム大会からスポーツのみならず文化プログラムも同時に実施されてきた。この動きが活発になるのは、2012年のロンドン大会からのこと。東京大会でも、どのような文化プログラムが楽しめるかを各国から注目しているところ。たとえば後述する「日本博」は故・津川雅彦氏を座長とする「日本の美総合プロジェクト懇談会」の中で提唱され、開催に至っている。

 こうした背景や、現在の取組を発信し、機運醸成のために企画されたのが「文化プログラム参加促進シンポジウム」。そのスペシャルゲストとして杏が招かれた。

日本文化に触れるのは大切なことだ

2020年は、文化に触れる良いチャンス 肩肘張らずに日本の文化に触れよう

 杏が参加したのは、イベントの第二部のトークセッション。壇上には、宮田亮平文化庁長官、美術評論家の秋元雄史の2人が杏を挟んで並んだ。

 * * *
宮田:杏さんは、歴史が大好きな、いわゆる歴女でしょ? そのきっかけをお話いただけたら嬉しい。

杏:やっぱり日本の歴史に最初に興味をもったんですけれども、そのきっかけというのは幕末、どちらかというと佐幕派なんですけれど。
 * * *

 こうして始まったトークセッションで杏は、幕末という時代は風景写真や建造物などがたくさん残っているのでリアルに感じることができること、そして時代小説などを呼んでいると、“知らないはずなのに、知っている”不思議な感覚になり、自分とどこかでつながっているかもしれないという発見ができる、というエピソードを披露した。

 そのうえで、こんな意味深な発言も。

「幕末に活躍した人は、みんな若いんです。こんな若い人たちが政治の中心に切り込んで、命をかけてやっていたのかと。私は、近藤勇の享年と同じ年ですが、あそこまでのことを出来たかな、出来ているかな、がんばらなきゃ、という気持ちになるんです。

 タイトルは物騒なんですけれど、『人間臨終図鑑』(徳間文庫、2011)という、いろいろな人が亡くなられた年が書かれた本があるんです、それを見ていると、死の直前まで志を持ち、やり遂げてスッキリという人はいないんですよね。そう考えると、一瞬一瞬を生きていかなければいけないじゃないかなという勇気をもらえるんですよね」

文化への感度の高さが伝わる

 いま、この時代を後悔することなく、精一杯生きる。杏の前向きな生き方を窺い知ることのできる発言だ。

 テレビ番組「世界遺産」(TBS系)のナレーションを務めていることに関連し、宮田長官から、どこか印象に残った場所について質問があると、杏は、昨年ユネスコ無形文化遺産に登録された百舌鳥古市古墳群を挙げ、その際の取材秘話を明かした。

「普通ではなかなか見られない空撮の映像を見たり、普段は入れない古墳のなかにも行ったんです。そして、これが人の手で作られたんだということを肌で感じたんです。そして、本当に長い長い間、これは何だったんだろうと思われながらも、わからないまま残されているのを目の当たりにしたんですね。メッセージがタイムカプセルみたいに今まで残されているというところに、ものすごいロマンを感じました」

 その後、話題は東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした文化プログラムに関連した内容に。宮田長官、秋元さんから、一般の人々が、文化プログラムに触れる際、どんなことをいしきしたら良いかといった問いが投げられた。これに対して杏さんは、まずは自分自身で体験して、五感で感じてみることを提案する。

「実際に行くことで新たな出会いがあるかもしれないし、自分が予想したものとは全く違う価値観に触れることもある。それは、紙の媒体や、映像を見るだけでもいいと思います。そうやって、どんどん触れて、楽しいことをいっぱい探し、それをみんなに共有する。そうすると、私は面白くない、という意見に出会うかもしれません。でも、それも全く違う価値観として、そうなんだという発見もある。

 これから大きな波がやってくる2020年は、とても良いチャンスです。今後開催されるイベントなどを紹介していただきましたが、全部行きたくなるようなものがたくさんあります。いろいろなヒントが転がっている素晴らしい一年になると思うので、それはすごくみんなで楽しんでいけたら良いなと思いました」

 トークセッションでは、専門家である男性2人を唸らせる場面も多く見られ、文化への感度の高さをアピールした杏。来場者に向けては、「文化プログラム」というと気構えてしまうかもしれないけれど、大仰に考えることはない。風を感じたり、そこの音を聞くことを通じて、昔の人のことを想像することで、いま生きている時代や、身近な生活につながる、肩肘張らず、気軽に楽しもうという提案をしていた。

文化プログラム総合ポータルサイト「Culture NIPPON」
https://culture-nippon.go.jp/

文化庁「日本博」
https://japanculturalexpo.bunka.go.jp/

内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tokyo2020_suishin_honbu/beyond2020/

東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
https://tokyo2020.org/ja/events/nippon-festival/

東京都「Tokyo Tokyo FESTIVAL」
https://tokyotokyofestival.jp/

トピックス

真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
アメリカ・オハイオ州のクリーブランドで5歳の少女が意識不明の状態で発見された(被害者の母親のFacebook /オハイオ州の街並みはサンプルです)
【全米が震撼】「髪の毛を抜かれ、口や陰部に棒を突っ込まれた」5歳の少女の母親が訴えた9歳と10歳の加害者による残虐な犯行、少年司法に対しオンライン署名が広がる
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
キム・カーダシアン(45)(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストの元妻の下着ブランド》直毛、縮れ毛など12種類…“ヘア付きTバックショーツ”を発売し即完売 日本円にして6300円
NEWSポストセブン
レフェリー時代の笹崎さん(共同通信社)
《人喰いグマの襲撃》犠牲となった元プロレスレフェリーの無念 襲ったクマの胃袋には「植物性のものはひとつもなく、人間を食べていたことが確認された」  
女性セブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン