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新型コロナ「60代以上で重症化」BCG接種との関係は?

日本ではおなじみの接種痕

 60代以上のシニアが新型コロナで重症化する例が相次いでいる。3月29日に死去した志村けんさん(享年70)に続き、日ハム、楽天などで監督を務めた野球解説者・梨田昌孝氏(66)も新型コロナによる重度の肺炎で入院した。

 国内の死亡者は57人(4月1日時点、以下同)だが、そのうち実に56人が60代以上となっている。なぜ60代オーバーばかりが重症化するのか。感染症が専門の山野美容芸術短大客員教授・中原英臣氏がいう。

「重症化に至るメカニズムは未解明だが、高齢者は総じて免疫機能が低下していることが多い。するとウイルスの増殖を抑えることができず、重症化してしまう。さらに年齢を重ねるほど、高血圧や糖尿病、呼吸器疾患などの基礎疾患を持っていることが多いことも重症化率を押し上げているのではないか」

 さらに、ここに来て注目されているのが、結核予防のため小児時代に受ける「BCG接種」との関係だ。

「BCGワクチンの全例接種を実施している国は、そうでない国に比べて新型コロナの感染者数や死亡者数の割合が少ないのではないか」という仮説が、いま世界で真剣に議論されているのだ。

 日本では1949年にBCGワクチン接種が法制化され、現在まで継続されている。しかし、結核罹患率の減少に伴い定期接種を行なわなくなった米国、スペイン、フランス、イタリアなどでは新型コロナが猛威を振るっている。そのためBCG接種と感染拡大の関係が指摘されているのだ。

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