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2020.04.09 16:00  女性セブン

ストリッパーになった名物書店員・新井さん 「楽になった」

新井さんは「新井賞」の名物書店員だ

「えッ? あの新井さん、ストリッパーになったの!?」。本誌・女性セブン編集部でも話題騒然となった、驚きの挑戦。さっそく新井さんに話を聞いた。ストリップのようにまったくの異世界に見えるものでも、実は私たちの日常のすぐ隣で魅力的な光を放ち、扉は開かれているのだ──。

 東京・日比谷にある書店「HMV&BOOKS 日比谷コテージ」。“女性のための書店”をテーマにした明るく開放的な店内で、シャツワンピースにグリーンのエプロンをつけた女性が、テキパキと書棚の整理やレジ打ちに動き回る。新井見枝香さん(39才)は知る人ぞ知る有名書店員だ。

 彼女が半年ごとに最も面白かった本を“個人的”に発表する「新井賞」が2014年にスタートすると、全国の読書家がこぞってその本を手に取った。同日発表の芥川賞や直木賞の受賞作より注目されるという、実力派の書店員であると同時に、自らエッセイなどを執筆し、文筆家としても活躍している。

 そんな新井さんには「もう1つの顔」がある。

 3月中旬の夜、東京・上野の「シアター上野」。薄暗いステージ上で交錯するカラフルな照明に、新井さんの姿が浮かび上がった。大音量のロックミュージックに小柄な体をくねらせる。一枚、そして一枚と、彼女はゆっくり脱いでいき、ついには一糸まとわぬ姿になった。

 客席に近づいたかと思えば遠ざかり、手招きしながら焦らし、熱い眼差しを送る。子猫のような新井さんのしぐさに観客は釘付けになる。そう、彼女は舞台で踊るストリッパーになったのだ。

◆“初ステージ”で自然に涙がこぼれた

 そもそもストリップとは、踊り子が音楽に合わせて服を脱ぐショーのこと。戦後の混乱期にアメリカから流入して人気を博したが、風俗営業法の改正などで減退し、近年は閉館する劇場も少なくない。

 新井さんがストリップと出合ったのは2年ほど前。知人で作家の桜木紫乃さんに誘われ、シアター上野に足を踏み入れたのが最初だった。

「そこで桜木さんの小説『裸の華』のモデルになった相田樹音(あいだ・じゅね)さんのステージを見て、激しく心を揺さぶられました。“この人は特別だ”と思ったんです。お客さんが踊り子さんを素直に応援するような雰囲気も心地よく、次第に劇場に通い詰めるようになりました」(新井さん・以下同)

 以来、書店の仕事が終わると最終ステージに駆けつけ、オフの日は全国の劇場を回った。ストリップに魅了されるなかで、今年初めに転機が訪れた。

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