古い話で恐縮だが、私が小中学生の頃、ラジオの深夜放送のパーソナリティの多くは、リスナーの身の上相談に応じていた。それがメインだった番組もあり、友人や教師、親にも話せない学校や家庭での悩みをラジオパーソナリティに相談。他のリスナーから翌週、ハガキや手紙が届き、皆で解決したものだ。
そうした関わりや、曲を流してリスナーに元気になってもらうことは、東日本大震災のときにも注目されたラジオならではの特性であり魅力であるはずだ。
ゴールが見えない新型コロナウイルスとの闘い。収録やロケの再開時期がわからないテレビ局は「総集編」や「リモート出演」の新たなアイディアや見せ方を必死になって考えているところだが、ラジオ局は生ワイドで勝負し続けられる。
前述の薬師神氏は「『ラジオって頼りがいがあって、信用できて、面白くて、何かあったかい』って思ってもらえることが大切だ」とも綴っている。
ラジオが再び見直されるときがやってきたようだ。