ライフ

親による子供の性の対処法、高1娘が「生理がこない」と告白他

産婦人科医で性科学者の宋美玄さんが、ケース別「適切な性教育」を解説(イラスト/ユキミ)

 子供が性に興味を持つのは当然のこと。いくら親が、「子供は純真無垢なんだ」と思い込もうが、いつかは“大人”になる。それを理解し、きちんと性教育をしなくてはならない場面に遭遇したとき、親としてどう対応すべきか。産婦人科医で性科学者の宋美玄さんが、ケース別で適切な家庭の性教育を教える。

【教えてくれたのは…?】
◆宋美玄さん/産婦人科医、医学博士、性科学者。日本新生児周産期学会会員、日本性科学会会員。近著に『産婦人科医 宋美玄先生が娘に伝えたい 性の話』(小学館)。

【ケース1】小学5年生の息子が、パパのエロ本を隠れて見ていました(40才・パート)

 娘と比べ、息子の性への興味を受け入れられない母親は多い。しかし、まずは「成長したな」と受け止めよう。頭ごなしに叱ったり、恥ずかしいことだと言ってはいけない。

「性に興味を持つのは当然のこと。そこを否定すると、性に対してゆがんだ抵抗感を抱く『性嫌悪症』になる可能性も」(宋美玄さん・以下同)

 ただし、「暴力的な内容は犯罪だ」と教えることも大切。

【ケース2】4才の娘は人前だろうと「おまた」をいじるのがクセ。なんとかやめさせたい!(30才・歯科衛生士)

 かゆい、下着のずれが気になるなどの理由で、性器をいじっていたら、それがクセになってしまう子は男女ともに多い。

「叱るのではなく、いじっているのを見かけたらすぐ、“大切な部分だから、人前で触るのはやめようね”などとやさしく伝えてください」

 このとき、プライベートゾーン(男女ともに水着で隠す部分)の説明も一緒にしよう。

「プライベートゾーンは、触ってはいけないし、触らせてもいけない。触るのは相手を傷つける行為なんだと教えて」

【ケース3】高1の娘から「生理がこない」と告白され、パニックになってしまいました(43才・会社員)

 高校生男子の約14%、女子の約20%が経験済み(※)という昨今、10代の妊娠は珍しくない。

「妊娠について最もショックを受けているのは子供の方。勇気を出して打ち明けてくれたはず。まずは“よく話してくれたね”と受け入れて安心させ、産婦人科へ。結論はその後で。これを機に、ピルやコンドームなどの避妊法についても話し合いましょう」

※2019年『「若者の性」白書 第8回 青少年の性行動全国調査報告』(小学館)より。

【ケース4】生理中に3才の息子と入浴。血を見られて泣かれてしまいました(32才・主婦)

 テレビCMの影響か、生理の血は青いと思っていたり、生理用品を卑猥な道具だと思っている成人男性も多い。それくらい、生理はタブー視される傾向にあるため、なるべく幼い頃から事実を伝えた方がいい。

「女性は月に1回、血がおまたから流れる。それは、使わなくなった赤ちゃんのためのベッドが捨てられているから、とありのまま伝えましょう」

※女性セブン2020年4月23日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト