芸能

千葉雄大&伊藤沙莉が”得意技”発揮 いい味出してる新ドラマ

千葉と伊藤のコンビがいい味を出している『いいね!光源氏くん』(公式HPより)

 新型コロナウイルスの感染拡大により、この春のドラマは放送延期になっている作品が多いが、放送開始した作品の中では注目ドラマもある。その1つがNHKよるドラ『いいね!光源氏くん』だ。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
『いいね!光源氏くん』がいい味を出している。このドラマのポイントは、千葉雄大と伊藤沙莉、主役の二人が元気よく自分の得意技を炸裂させていることだ。

 物語は、ある晩、一人暮らしの地味なOL・沙織(伊藤)の部屋に突如、光源氏(千葉)が現れることから始まる。当然、沙織は驚愕。しかし、光はいきなり彼女を抱きしめて「道に迷うてしもうて…」などというのである。ドラマが始まって約3分で出た出た千葉雄大の王子様演技。

 千葉といえば、大河ドラマ『平清盛』では高倉天皇、人気シリーズ『家売るオンナ』で、中年女性顧客に「王子」とキャーキャー言われる営業マン役、昨年の『盤上の向日葵』では実業家から転身した謎めいた美男棋士役で注目された経歴を持つ。つぶらな瞳に長いまつ毛。そうでした、光源氏にはぴったりの俳優じゃありませぬか!

 なりゆきで彼を部屋に置くことにしたものの、きらびやかな平安貴族の装束から現代のジャージに着替えても「人前で烏帽子を脱ぐなどあり得ぬ」と50センチはある真っ黒な烏帽子をとらなかったり、両手の拳を腰に当てすり足のようにそろそろと街を歩く光に困惑する沙織。さらに出勤中、妹の詩織(入山杏奈)が部屋にやってきて光と遭遇したことを知り、猛ダッシュで帰宅することに。

 待ってました。伊藤沙莉の困惑ダッシュ! 3月に放送されたドラマ『三浦部長、本日付けで女性になります。』でも、突然、女性の姿になるという課長(ムロツヨシ)の決心をいち早く知って困惑、課長を追いかけるというシーンがあったが、そこでも慌てて手足をバタバタさせるダッシュで笑わせてくれた。彼女は、こういうバタバタダッシュが抜群にうまい。個人的には日本一だと思っている。二位以下は誰かわからないけど。

 とはいえ、単純なドタバタラブコメでないところもこのドラマの味。常に時間に追われる沙織に光は問いかける。「急がねば、生きてゆけぬのか…」

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン