一方、中国政府は武漢市でウイルスの感染が拡大した原因として、武漢市内の動物市場でウイルスが培養され、人間にうつったとして、野生動物の肉などの消費を目的とした売買を禁止する通達を出している。これを受けて、全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会は今年2月24日、感染の温床となる野生動物を食べる習慣の根絶や、全面的な野生動物の取引禁止を緊急に決定した。
中国広東省深セン市は3月、これを具体的に法制化し、5月1日から、イヌとネコの肉の販売・消費を禁止すると発表。中国の都市がイヌ・ネコ肉の販売・消費を禁止されるのは初めて。深セン市は声明で「イヌとネコは人間と非常に近い関係を築いている。香港、台湾ではイヌやネコ、その他のペット動物の食用を禁止しており、先進国ではもはや常識だ」と指摘している。