国内

全国の路上に出現している「マスク売人」、その素性とは

4月になってもマスクは入手困難が続く(時事通信フォト)

4月になってもマスクは入手困難が続く(時事通信フォト)

 いま全国で、段ボールなどで手書きの看板をつくったマスクの路上販売が出現している。相変わらずドラッグストアなどでは入手困難なマスクを、なぜ路上で販売できているのか。彼らはいったい、どこからやってきた人たちなのか。ライターの森鷹久氏が、路上に現れる「マスク売人」についてレポートする。

 * * *
「最初は目を疑いました。品薄なのは知っていましたが、まさかここまでするとは……まるでマスクの売人ですね」

 こう話すのは、都内のドラッグストアに勤務する薬剤師の男性(30代)。今月初め、東京・新橋の路上に車を停め、段ボール製の看板を掲げる「マスク売人」を見たという。「売人」といえば、違法薬物などをこっそり売りさばく人たちを連想させるが……。

「マスクを買い占め、ネットで高額で転売する人たち、いわゆる”転売ヤー”が続出したため、法改正されてマスクの転売が禁止になりました。それでもネットオークション、フリマサイトなどでは隠語を使って”闇マスク”が売られましたが、サイト運営者側がこれを禁止に。在庫過多となった転売ヤー達の闇マスクが、売人によって路上で販売されるようになったんです」(薬剤師の男性)

 実はこうした「マスク売人」は、筆者の調べによれば北は東北、南は沖縄まで現れている。キャリーバッグに大量のマスクを入れて売り歩く売人もいれば、路上で通行人を呼び止め、耳元でこっそり「マスクあるよ」と声をかけてくるパターンもあるといい、ほとんど違法薬物の売買と変わらないような様相なのだ。

 違法薬物の売買には、ほとんどの場合、暴力団などの反社会的な組織が関与している。そして「マスクの買い占め」そしてネット上での「転売」については、小銭稼ぎに目が眩んだ一般人によって行われているパターンが多いと言われてきたが、路上に現れるような闇マスクの売人とは、一体全体どういった人たちなのか。筆者の取材に、かつて詐欺スレスレの「情報商材」販売で多額の儲けを得ていたという関西在住・G氏が打ち明ける。

「実は、情報商材界隈で数ヶ月前から”マスク投資”なる言葉が飛び交っていました。マスクの工場を作るために資金を集めているなど、そのほとんどが実態のない詐欺的な話でした。その話題と並行して、SNS上で”簡単なアルバイト”などといって人を集め、マスクの買い占めをさせる集団がいました。この二つの集団は重なっています。人によっては、全国のドラッグストアから数百万円分ものマスクを買い漁り、三月までに一千万以上の売り上げを得ているという例もある」(G氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン