【2】それは何をするのか

 そもそもウイルスは自己増殖できないため、動物の細胞に取りついて宿主に寄生することで生きながらえる。新型コロナウイルスも、人間の目や口、鼻などの粘膜から細胞に侵入し増殖する。初期症状としては、喉の痛みや倦怠感が出るとされる。

 ウイルスに感染した体内では免疫系が働き、体温を高めてウイルスを退治しようとする。ウイルスは熱に弱いからだ。その結果として発熱が起こる。せきやたん、くしゃみや鼻水が出るのも、ウイルスを体外に出そうとする体の働きによるものだ。

 今回の新型コロナウイルスに特異な症状としては、初期症状として味覚や嗅覚に異常が現れるケースがある点だ。やがて肺炎を発症し、せき、呼吸困難といった症状が出るケースが多いが、新型コロナウイルスの場合は一般的な細菌性肺炎とは異なり、両方の肺に一度に炎症が出る重症化例が報告されている。

【3】それはどこから来たのか

 新型コロナウイルスの遺伝子配列はコウモリ由来のSARSウイルスに酷似しているため、同様にコウモリが由来と考えられている。人から人への感染経路としては、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられている。

 飛沫感染は、感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込み、ウイルスが粘膜の細胞に入り込むことで感染する。

 接触感染は感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、自らの手で周りの物に触れると感染者のウイルスが付着する。未感染者がその部分に触れるとウイルスが手につき、その手で目をこすったり、傷口に触れたりして、あるいは口や鼻の粘膜から入り込んで感染する。物にくっついた新型コロナウイルスが死滅するまでの時間は、物の材質によって違い、3時間から数日かかるとされている。

 体内にウイルスを取り込んでも症状が出るとは限らない。体の免疫系が正常に働いてウイルスの増殖を防いだ場合は、症状が出ないまま完治してしまう。そのため、潜伏期間(ウイルスを体内に取り込んだものの症状が現出しない期間)は最大で2週間程度と考えられている。

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン