国内

「マスクはシノギにはならない」暴力団関係者が語る裏事情

マスクはこの先まだ高騰?

マスクはこの先まだ高騰?

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、なかなか解消しないマスク不足と価格高騰の裏事情を暴力団関係者が明かす。

 * * *
 未だに、全国的な品薄状態が続いているマスク。使い捨てマスクの仕入れ値が7倍にもなっているというニュースが報じられる中、これが“稼業”の人たちのいいシノギになっているという話を耳にした。この噂は本当なのか、暴力団幹部に聞いてみた。

「売り買いはしているけど、シノギというほどにはならないね」

 新型コロナの感染が世界的に拡大を始めた2月、マスクの仕入れ値は1枚5円だったという。

「100円ショップで7枚入りとかで売っていたやつと同じ、中国産の白いマスクだ。それが3月の初めには10円になり、3月の終わりには30円になった」

 組織内で、大がかりにマスクの配布をしている組はないらしい。だが、どの組も上層幹部には高齢の者も多い。マスクは必需品のため、それぞれの組の組員が独自の供給ルートを確保しているようだが、その仕入れ値も上がっている。

 ある記事によると、使い捨てマスクの仕入れ値は1枚あたり従来は5〜7円、現在は35〜50円に高騰している。100円ショップでは30枚入り100円という品もあったというから、その仕入れ値はさらに安かったに違いない。値上がりの理由は原材料価格の高騰や世界中で起きている調達競争だ。日本に輸入される量がこれまでより圧倒的に少なくなったのかと思っていたが、そうではないらしい。確かに巷では、雑貨店や飲食店の店先で、見慣れぬマスクの箱が売られていることがある。

「実際は、中国からかなりの量が流れてきている。ドラッグストアなどにないのは、単価が高くなっているので、敢えて仕入れをしないんだろう。今まで100円で売っていた物を、いきなり300円では販売できない」

 仕入れができないのか敢えてしないのか。どちらにしろ日本国内に輸入されていても従来の値で仕入れができないのは、マスク取扱業者も稼業の人たちも同じらしい。

「4月初めに知り合いから聞いた話は、1枚46円で在庫は140万枚。小口になるほど値段が上がり、5000枚だと1枚税込70円。高いよな」

 そのマスクを購入したのか聞くと、買わなかったと返事は素っ気ない。46円は高いが140万枚の在庫量だ。傍目には扱う量が多ければ多いほどいいシノギになるのでは?と思うのだが、現実はそう甘くはないらしい。

「マスクは現金商売。140万枚注文するなら6400万円は用意しなければならない。そこまでのリスクは取れないな。この商売、せいぜい100万〜200万円の取引がいいところだ」

「なぜかって? マスクは1箱2500枚入りの段ボールで送られてくる。普通車で運ぶには4箱が限界だ。3万枚以上購入するならトラックでもないと運べないから、レンタカー代がかかってくる。1000枚の小口でも50枚入りの小売り用の箱が20箱になる。近県でも、それなりの送料がかかることになるんだよ」

 配送料上乗せ価格で販売すればとも思うが、今の世情ではそれだけの手間暇をかけ、配送など手配するだけでも大変になってくる。さらに、問題はそれだけではないと話す。

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン