「この年の5月、濱中治、片岡篤史、アリアスの3者連続本塁打が生まれました。これは、1985年のバース、掛布、岡田以来の快挙でした。試合後、そのことを記者に問われると、星野監督は『85年、85年と言っているからダメなんだ』『亡霊みたいなことをいつまでも引きずってたらいかん!』と一喝した。過去にそんなことを言う監督はいなかった。当時の熱狂を知らない、“外様”の星野監督がようやく1985年の呪縛を解いたんです」
2003年、日本一は逃したが、18年ぶりの優勝に関西が沸いた。あれから16年間で、阪神は優勝1回を含み、Aクラス10回を数え、暗黒時代は消え去った。2003年、2005年優勝時の正捕手だった矢野燿大監督の元、阪神は黄金時代を築けるだろうか。