「川崎病」と類似する症状の報告もある。川崎病とは1967年に川崎富作博士が世界で初めて報告した病気。全身の血管に炎症が起き、冠動脈障害や心筋梗塞を引き起こすことも。
発症は乳幼児に多く、発熱や発疹のほか、唇が赤くなる、舌にいちごのようなブツブツができる、両目の充血、手足の指先の皮がむけるといった症状がある。原因は完全に解明されていないが、過去に大流行したことがあり感染症が引き金となる可能性が指摘されてきた。
「今回新型コロナに感染した子供の一部に川崎病と同じ症状がみられたとの報告があり、イギリスやフランスでは重症化し、死亡した子供もいます。新型コロナと川崎病の関連については調査中ですが、新型コロナによって全身の血管に炎症が引き起こされた可能性があり、欧米各国は川崎病の症状に注意するよう呼びかけています。
日本では毎年1万人以上の子供が川崎病に罹患しています。難しい病気ではありますが、川崎病自体は感染症ではなくある程度の治療法は確立されていますから、子供の症状を注視したうえで、医師へ相談してください」(医療ジャーナリスト)
これまで子供は新型コロナで重症化しないとされてきただけに「初期サイン」には充分に気をつけたい。