国内

横田滋さん、拉致と病気との闘い 病床にめぐみさんの写真

横田めぐみさんの拉致から40年。記者会見する滋さん(右)と早紀江さん(2017年11月15日、神奈川県川崎市 写真/時事通信社)

 1977年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父親の横田滋さん(享年87)が、6月5日に亡くなった。だが、87年間の生涯は決して怒りと憎しみに埋もれた人生ではなく、妻の早紀江さん(84才)と共に歩んだ笑顔と慈愛に溢れた人生だった。

 *
 43年間にわたった拉致との闘いの後半戦は、滋さんにとって病気との闘いの歴史でもあった。2005年に血栓性血小板減少性紫斑病という難病を発症し、2007年には胆のうの摘出手術を受けている。拉致被害者の「家族会」の代表はこの年に退任。2014年10月には転倒して前歯を折って7針縫うなどの大けがをし、1400回を超えた全国での講演活動は2016年3月を最後に中止していた。好きだったビールもやめた。

 2018年4月にはパーキンソン病で入院し、今月5日に亡くなるまでは、滋さん自身が撮影した子供の頃の、そして、北朝鮮で撮影されたとされるめぐみさんの写真を飾った病床で帰りを待ちわびた。

「パーキンソン病は、体の動きをコントロールしにくくなる。早紀江さんは手足の関節が固まってしまわないように、毎日のように必死にマッサージを繰り返していました。温熱療法を受けるときも、ひざの状態がよくない早紀江さんが痛みを押して滋さんの体を支え、大汗をかきながら手伝っていたそうです」(社会部記者)

 昨年からは食事もままならなくなり、胃ろうを選択した。めぐみさんと会う日まで生き延びたいと考えたからだ。

「それでも、味わう楽しみを忘れないようにと、早紀江さんは滋さんにほんの少しはちみつをなめさせるなど、工夫をしていました」(前出・社会部記者)

 毎日のように病室で顔を合わせたふたりだったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止により、約2か月の間、面会断絶。“最後の日々”を共に過ごせなくなったが、その際も、タブレット端末のテレビ電話を使ったり、手紙を書いて看護師さんに託したりと、滋さんを励まし続けた。

「滋さんは、のどを司る脳の部分が病に侵されていたので、声は出なかったのですが、『うんうん』と反応はしていました。早紀江さんが『めぐみは必ず帰ってくるから、頑張りましょう』と声をかけると、『頑張る』と口を動かしたといいます」(前出・社会部記者)

関連記事

トピックス

ブログ上の内容がたびたび炎上する黒沢が真意を語った
「月に50万円は簡単」発言で大炎上の黒沢年雄(81)、批判意見に大反論「時代のせいにしてる人は、何をやってもダメ!」「若いうちはパワーがあるんだから」当時の「ヤバすぎる働き方」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《お出かけスリーショット》小室眞子さんが赤ちゃんを抱えて“ママの顔”「五感を刺激するモンテッソーリ式ベビーグッズ」に育児の覚悟、夫婦で「成年式」を辞退
NEWSポストセブン
負担の多い二刀流を支える真美子さん
《水着の真美子さんと自宅プールで》大谷翔平を支える「家族の徹底サポート」、妻が愛娘のベビーカーを押して観戦…インタビューで語っていた「幸せを感じる瞬間」
NEWSポストセブン
佐藤輝明
データで見る阪神・佐藤輝明の覚醒 「スライダーをホームランにする割合が急上昇」はスイングスピード向上の結果か 苦手な左投手、引っ張り一辺倒の悪癖も大きく改善
NEWSポストセブン
“トリプルボギー不倫”が報じられた栗永遼キャディーの妻・浅井咲希(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》女子プロ2人が被害妻から“敵前逃亡”、唯一出場した川崎春花が「逃げられなかったワケ」
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“1000人以上の男性と寝た”金髪美女インフルエンサー(26)が若い女性たちの憧れの的に…「私も同じことがしたい」チャレンジ企画の模倣に女性起業家が警鐘
NEWSポストセブン
24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
山田美保子さんが、STARTO社アイドルたちのバラエティーでの底力
《バラエティー番組で輝くSTARTO社のアイドルたち》菊池風磨、松田元太、猪狩蒼弥…グループ全体として最もスキルが高いのはSixTONESか 山田美保子氏が分析
女性セブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン
阪神の主砲・佐藤輝明はいかにして覚醒したのか
《ついに覚醒》阪神の主砲・佐藤輝明 4球団競合で指名権を引き当てた矢野燿大・元監督らが振り返る“無名の高校生からドラ1になるまで”
週刊ポスト
韓国整形での経験談を明かしたみみたん
《鼻の付け根が赤黒く膿んで》インフルエンサー・みみたん(24)、韓国で美容整形を受けて「傷跡がカパッカパッと開いていた…」感染症治療の“苦悩”を明かす
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン