国内

「世界で2番目に頭がいい人間」他、天才が遭遇する苦労

世界で最も若くして大学院へ進学したローラン・シモンズ君(写真/アフロ)

 持って生まれた才能を生かし活躍する天才に対して“天賦の才があれば、人生は思うがままじゃないか”と考える人もいるだろう。しかし、高すぎる知能によって苦労を重ねる天才も多い。192という高いIQを持ち「世界で2番目に頭がいい人間」と呼ばれた米カリフォルニアのリック・ロズナー氏(60才)は、悩みの多い人生を送ってきたという。

 ロズナー氏は幼少期から、自分が社交性に欠けることに悩んでいた。しかし、IQテストで好結果を出して以来、“自分もアインシュタインのようになれるかもしれない”と希望が芽生え、IQテストを受け続けたという。

「しかしある日突然“IQテストの結果がいくらよくても、優秀な人間にはなれない。こんなテストに何千時間も費やすなんてバカだ”と悟り、テストを受けることをやめたそうです。

 高校に入学する頃には、“勉強ができても、自分は女の子とつきあえない物理オタク”と気づき、絶望的な気持ちに陥ったそう。それからはモテたい一心で筋トレに励み、男性ストリッパーやヌードモデルなどの仕事を転々とし、いまでは喜劇作家を生業にしているそうです」(海外メディア関係者・以下同)

“モテる”ために幾多の努力を続けたロズナー氏だったが、物理への関心は消えず、気づけば宇宙の真理に思いを馳せていたという。

「彼の探究心の深さはすさまじく、“プロレス技の『スリーパー・ホールド』をかけるときに、どうすれば正しく頸動脈を押さえられるか”の答えを出すために30年かかったと発言しています。ロズナーさんはそんな自分を『バカ』だと評し、どんな天才も“ただの肉でできた生き物に過ぎない”と口にしていたそうです」

 ロズナー氏のような行動は、凡人にとって理解し難いものかもしれない。しかし、彼ら天才からすれば「周囲が自分に追いつかない」こともまた、苦労の原因だろう。

 画家のゴッホも、生前はその才能が評価されず生計が立てられなかったが、死後になってようやく作品が高値で売買されるようになった。

 今年4月、京都大学の望月新一教授によって、現代数学で最も難解とされる「ABC予想」が証明された。しかし、望月さんがそれを解いたのは、実は2012年のことだ。

「論文は600ページに及ぶ上、あまりに難解だったため、周囲が理解するのに長い時間がかかりました。その結果、望月さんが独力で構築した理論が数学界で認められるまで8年がかかったんです」(数学関係者)

◆発達障害の子供の才能に気づかない親も多い

 おおよそIQ130以上という高い知能や才能を生まれつき持つ人を「ギフテッド」と呼ぶ。その人数は諸説あるが「人口の約2~5%」といわれる。全人口の約70%はIQ85~115の間に収まるとされるので、ギフテッドがいかに高い知能を持つかがうかがえる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
2才の誕生日を迎えた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
【9月6日で19才に】悠仁さま、40年ぶりの成年式へ 御料牧場、小学校の行事、初海外のブータン、伊勢新宮をご参拝、部活動…歩まれてきた19年を振り返る 
女性セブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン