国内

五輪ホストタウン自治体の不安 「来ないでくれ」の声も

開催に不安を隠せない(共生社会ホストタウンサミット。時事通信フォト)

「ブラジルは4万人以上も亡くなったんでしょう。こっちは人口2万6000人ですからね。差別は絶対にいけないけど、正直、来年というのは抵抗があります」(30代夫婦)

「平時だったらみんな大歓迎なのですが……。ここいらは病院も少ないし、万一のことを考えるとやっぱり怖い」(20代会社員)

 柳田國男の『遠野物語』で知られる岩手県遠野市で、こんな声が上がっている。

「来年は必ず開催」という首相の強気の姿勢で1年延期となった東京五輪。これに不安の声をあげているのが、参加国のオリ・パラ選手を事前キャンプで受け入れる「ホストタウン」に決まっている各自治体の市民だ。

 ブラジルの選手団と交流をする予定の遠野市は受け入れに向け、市国体記念公園市民サッカー場の人工芝を約2億2000万円かけて整備するなど意気込んでいた。しかし、ブラジルは感染拡大の真っ最中。死者4万5241人はアメリカに次ぐ世界第2位だ(6月16日時点)。

 一方、岩手県は日本で唯一、新型コロナの感染者ゼロが続く自治体。

「医療インフラが脆弱な岩手で感染が広がったら、すぐ病床が埋まって大パニックになる。高齢化率も高いからお年寄りが心配です」(遠野市在住の40代医療関係者)

 交流事業に関わる遠野市民センター・パラリンピック推進室も困惑する。

関連キーワード

関連記事

トピックス

身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン