ボルボXC90のみならず、商品力をどんどん上げているラージクラスSUV。このクラスになると、クルマとしてよくできているのは当たり前のことで、差別化はどういうふうにクルマを走らせると気持ちが良いか、あるいは使いやすいかといった、それぞれのブランドが持つドライブへの定見の部分で出てくる。
ボルボやアウディ「Q7」、BMW「X5」あたりは路面変化への追従性命。それに対してメルセデスベンツ「GLE」やレクサス「RX-L」などは大型観光バスのようにある程度クルマの揺れを許容しながら、その揺れのスピードを極端に遅くすることで鷹揚さを出している。クロスカントリー4×4は乗用車タイプとは乗り味がまったく異なるが、鉄板の上に乗っているようなクルーズ感はそれはそれで病みつきになるものだ。
いずれを選んでも乗り出し800万円越えは必定という、きわめて高価なモデル群だが、その世界観は他では味わえない、出費に応えるだけの独自性に満ちたものだ。今後はマイカーとして購入するだけでなく、カーシェアでこれらのモデルを体感できる機会も増えてくるであろう。一度ぜひ体験してみては?