都内のあるクリニック院長が打ち明ける。

「外来患者が減った2~3月ごろから経営が悪化。毎月の赤字が1000万円以上です。新型コロナウイルス対応支援資金などで今はなんとかやれているが、再び危ない局面が来るのは確実だ」

 病院が廃業となれば、患者はどうなるのか。高崎健康福祉大学准教授の木村憲洋氏がいう。

「病院は行政の管理下にあり“夜逃げ”のようにいきなり閉鎖されることはありません。基本的には病院側からの“予告”を受けられると考えていい。入院患者は保健所が介入、医師会の協力のもと他病院に振り分けることになる。ただし医療機関の少ない地方では遠方の病院を指定されることもあり得ます」

 突然放り出されることはなくても、自宅から遠い病院に転院を強いられれば、面会に行く家族の交通費負担増など、様々な不利益を被ることを覚悟しなくてはならない。

 通院中の患者は紹介状を書いてもらえるのが一般的だが、それだけではフォローしきれない面もありそうだ。

「とくに生活習慣病やがん、脳に関わる病気で定期的な治療を受けている人は病院廃業で大きな影響を受ける。主治医が患者の病状を微妙なさじ加減まで把握していることが多いため、近距離であれば医師の異動先にかかりつけを移したほうが良いでしょう」(上医師)

※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

五輪出場を辞退した宮田
女子体操エース・宮田笙子の出場辞退で“犯人探し”騒動 池谷幸雄氏も証言「体操選手とたばこ」の腐れ縁
女性セブン
米国ハリウッド女優のデミ・ムーア(本人のインスタグラムより)
【61才で紐みたいなビキニ姿】ハリウッド女優デミ・ムーアが大胆水着で孫と戯れる写真公開!「豊胸手術などで数千万円」驚愕の美魔女スタイル
NEWSポストセブン
熱愛を報じられたことがないSixTONESジェシー
《綾瀬はるかと真剣交際》熱愛を報じられたことがないSixTONESジェシー「本当に好きな彼女ができた」「いまが本当に幸せ」と惚気けていた
女性セブン
伊藤被告。Twitterでは多くの自撮り写真を公開していた
【29歳パパ活女子に懲役5年6か月】法廷で明かされた激動の半生「14歳から援助交際」「友人の借金を押しつけられネカフェ生活」「2度の窃盗歴」
NEWSポストセブン
中学の時から才能は抜群だったという宮田笙子(時事通信フォト)
宮田笙子「喫煙&飲酒」五輪代表辞退騒動に金メダル5個の“体操界のレジェンド”が苦言「協会の責任だ」
週刊ポスト
熱愛が発覚した綾瀬はるかとジェシー
《SixTONESジェシーと綾瀬はるかの熱愛シーン》2人で迎えた“バースデーの瞬間”「花とワインを手に、彼女が待つ高級マンションへ」
NEWSポストセブン
熱い男・松岡修造
【パリ五輪中継クルーの“円安受難”】松岡修造も格安ホテル 突貫工事のプレスセンターは「冷房の効きが悪い」、本番では蒸し風呂状態か
女性セブン
綾瀬はるかが交際
《綾瀬はるか&SixTONESジェシーが真剣交際》出会いは『リボルバー・リリー』 クランクアップ後に交際発展、ジェシーは仕事場から綾瀬の家へ帰宅
女性セブン
高校時代の八並被告
《福岡・12歳女児を路上で襲い不同意性交》「一生キズが残るようにした」八並孝徳被告は「コミュニケーションが上手くないタイプ」「小さい子にもオドオド……」 ボランティアで“地域見守り活動”も
NEWSポストセブン
高橋藍選手
男子バレーボール高橋藍、SNSで“高級時計を見せつける”派手な私生活の裏に「バレーを子供にとって夢があるスポーツにしたい」の信念
女性セブン
幅広い世代を魅了する綾瀬はるか(時事通信フォト)
《SixTONESジェシーと真剣交際》綾瀬はるかの「塩への熱いこだわり」2人をつなぐ“食” 相性ぴったりでゴールインは「そういう方向に気持ちが動いた時」
NEWSポストセブン
いまは受験勉強よりもトンボの研究に夢中だという(2023年8月、茨城県つくば市。写真/宮内庁提供)
悠仁さま“トンボ論文”研究の場「赤坂御用地」に侵入者 専門家が警備体制、過去の侵入事件を解説
NEWSポストセブン