都内のあるクリニック院長が打ち明ける。

「外来患者が減った2~3月ごろから経営が悪化。毎月の赤字が1000万円以上です。新型コロナウイルス対応支援資金などで今はなんとかやれているが、再び危ない局面が来るのは確実だ」

 病院が廃業となれば、患者はどうなるのか。高崎健康福祉大学准教授の木村憲洋氏がいう。

「病院は行政の管理下にあり“夜逃げ”のようにいきなり閉鎖されることはありません。基本的には病院側からの“予告”を受けられると考えていい。入院患者は保健所が介入、医師会の協力のもと他病院に振り分けることになる。ただし医療機関の少ない地方では遠方の病院を指定されることもあり得ます」

 突然放り出されることはなくても、自宅から遠い病院に転院を強いられれば、面会に行く家族の交通費負担増など、様々な不利益を被ることを覚悟しなくてはならない。

 通院中の患者は紹介状を書いてもらえるのが一般的だが、それだけではフォローしきれない面もありそうだ。

「とくに生活習慣病やがん、脳に関わる病気で定期的な治療を受けている人は病院廃業で大きな影響を受ける。主治医が患者の病状を微妙なさじ加減まで把握していることが多いため、近距離であれば医師の異動先にかかりつけを移したほうが良いでしょう」(上医師)

※週刊ポスト2020年7月31日・8月7日号

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