事件を起こしたことで被告は職を追われ、現在は就職活動中なのだという。しかし、実名報道されてしまったことから、書類審査すら通過しない状況だとも明かした。また情状証人として出廷した妻も、事件がきっかけで退職したという。それでも離婚することなく、被告を支えていくと述べた。
被告の妻「当初は自分はやっていないと言っていました。その後認めた時は本当にショックでした。離婚も頭をよぎりましたが、夫がこういうことをしてしまったのは私にも責任がある」
妻は被告が保釈されてからは、被告の行動をチェックするほか、被告に届く宅配便を把握するなどして、日々監督しているのだという。
7月1日、被告に言い渡された判決は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)。社会内での更生を認められたが、盗撮で自身の仕事だけでなく妻の仕事も失った。所有していた車も、被害弁償のために売却した。一度罪を犯したことにより、自身と家族の生活、周囲の目が一変したのだ。
だが、被告の起こした今回の事件によって受けた慶應大学のダメージも計り知れない。名高い教育機関内でそれなりの立場もあった被告の犯行だけに、なおさらだ。今後は盗撮被害に遭った女性たちの心のケアはもちろん、行き過ぎたハラスメント行為を未然に防ぐための徹底した対策が必要だろう。