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2020.08.16 07:00  NEWSポストセブン

記者クラブ制度の大きな弊害 大手メディアは変われるのか

 記者クラブとは、官公庁や自治体などを継続して取材するために新聞社やテレビ局、通信社など大手メディアの記者が中心になって構成する組織であり、これまでも取材対象との“密”な関係性がたびたび批判されてきた。

「多くの記者クラブは役所内の一室を記者室として無償提供されており、そこを拠点に会見やレクなどに参加します。しかし、クラブに所属して長期間、行政の当事者と顔を合わせていると、“大家(おおや)”に気兼ねして、会見場の空気を悪くする質問ができなくなります。現場の記者は『いや、我々にも厳しい質問は可能だ』と言いますが、それが現実的ではないことは首相会見を見れば明らかです。一方で(クラブに所属していない)フリーランスの記者は当事者の機嫌を気にする必要がなく、予定調和でない質問をするので、有権者にとって有益な情報を引き出すことができます。だがこれまで多くの記者クラブはフリーランスが会見に参加することや質問することを認めませんでした」(畠山氏)

記者クラブの閉鎖体質は地方でも

 2012年に第二次安倍政権が発足して以来、フリーランスの記者は首相会見に出席はできても、質疑で指名されることはなかった。だが、コロナ禍への対応をめぐる2月29日の首相会見後、フリージャーナリストの江川紹子氏が「質問があります」と声を挙げたのに、安倍首相が無視したことがSNSなどを通じて拡散されて批判を浴びると、その後は首相会見でフリーの記者が指名されるようになった。

 7月5日に投開票された東京都知事選でも、記者クラブの弊害が見られた。選挙戦前には、小池百合子・東京都知事のカイロ大卒業をめぐる学歴詐称疑惑などを取り上げたノンフィクション『女帝 小池百合子』(石井妙子著)が刊行され、テレビなどでも話題となっていたが、小池都知事の定例会見でこの本の内容について問う記者クラブの記者はいなかった。

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