このため、農業政策を担当する胡春華副首相は「穀物などの耕地を漁業生産目的のために過剰に転用することは中国の食糧安全保障政策を危うくすることにつながりかねない」と述べて、強い危機感を表明している。
しかし、その一方で、地元民の貧困解消を最重要目標としている地方政府関係者は手っ取り早く収入の増加につながるザリガニ生産を推奨しており、地方政府と中央政府の農業政策のねじれ現象が起こっているようだ。
これについて、ネット上では「貧困層がザリガニ生産に熱心になるのは当たり前のことだ。政府は穀物の買い上げ価格を上げるほか、新たに土地を開墾するなど穀物用の農地を増やすべきだ。それでも、穀物が足りない場合、政府は膨大な予算を軍事費にかける前に、不足している穀物などの食糧の輸入予算に充てるべきだ」などの意見が書き込まれている。