芸能

『半沢直樹』旋風 演劇通を唸らせるキャスティングの妙

主役を支える役者陣も見どころの一つ(時事通信フォト)

 7月より放送中のTBS日曜劇場『半沢直樹』第2シーズンが、怪物的な人気を集めている。第8話の放送延期にともない、9月6日はトーク特番『生放送!!半沢直樹の恩返し』が急きょ生放送されたが、なんとこちらは平均世帯視聴率22.2%を獲得(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。通常放送に負けず劣らずの記録を叩き出し、改めて世間に『半沢直樹』旋風の勢いを見せつけた。

 テレビの視聴率低下が著しい昨今では、人気アイドルや知名度抜群の役者を起用するのが、ドラマの手堅い作り方と言えるだろう。しかし、『半沢直樹』は結果を出しているぶん、チャレンジができるということだろうか。放送中の第2シーズンは、知る人ぞ知る名優を随所にキャスティングして、「こんな良い役者がいたのか!」と視聴者を驚かせている。

 振り返れば、2013年の第1シーズンでも『半沢直樹』出演をきっかけに注目度を一層高めた役者は多かった。その筆頭とも言えるのが、いまやテレビ業界に欠かせない存在となった滝藤賢一だ。もともと名バイプレイヤーとして多くの作品に出演していたが、『半沢直樹』で半沢(堺雅人)の同期・近藤直弼役を演じたことをきっかけに、オリコン「2013年ブレイク俳優ランキング」第8位にランクイン。一気に全国区の人気者となった。なお、同ランキングにおいて第1位を獲得したのは、堺雅人。さらに黒崎駿一役を演じる片岡愛之助が第3位に選ばれているのにも、『半沢直樹』の勢いが感じられる。

 第2シーズンでは、国土交通大臣・白井亜希子役を演じる江口のりこがブレイク中。また、東海地方の演劇界では知られた存在である佃典彦も曾根崎役での“土下座退室”で爪痕を残した。佃の演技力については、常務・大和田暁役の香川照之も「一日中あの長いシーンを何度も繰り返し撮影したのに、ただのひと言もセリフを間違えませんでした」(8月23日のTwitter投稿より)と称賛している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・イメージ 写真はいずれも当該の店舗、販売されている味噌汁ではありません)
《「すき家」ネズミ混入味噌汁その後》「また同じようなトラブルが起きるのでは…」と現役クルーが懸念する理由 広報担当者は「売上は前年を上回る水準で推移」と回答
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン