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朝ドラ『エール』放送再開 注目は「軍歌の描き方」

『エール』主人公のモデルとなった作曲家・小関裕而氏の記念モニュメント(JR福島駅前、時事通信フォト)

 コロナ禍で放送休止となっていたNHK連続テレビ小説『エール』が、9月14日(月)から再開した。昭和を代表する作曲家・古関裕而とその妻・金子をモデルとした主人公たちの物語を描く同ドラマ。放送再開後は戦時下での作曲活動に対してどれだけ正面から向き合うのかが見どころの一つとなりそうだ。

 実在の人物の生涯をオリジナルな物語として巧みに再構成してきた『エール』。あくまでもフィクションではあるものの、これまでの放送では史実にもとづいた細かい描写が数多く登場してきた。

 たとえば作詞家で詩人の野村俊夫をモデルとした“乃木大将”こと村野鉄男が、上京後に生計を立てるためおでん屋を始めるというエピソード。あるいは古関裕而がモデルの主人公・古山裕一が、自身が作曲した早稲田大学の応援歌「紺碧の空」のタイトルを書き間違えるエピソードなど、細かいところまで史実を取り入れているシーンが数多く描かれてきたのである。

 放送休止前のドラマで、「船頭可愛いや」が大ヒットを記録することで作曲家として安定した生活を送るようになっていた主人公。古関裕而が同楽曲で人気を博したのは1930年代半ばのことだった。つまり放送再開後のドラマでは、これから太平洋戦争に突入していく時代が描かれることになる。

 古関裕而は流行歌や応援歌だけでなく、とりわけ戦時下は数多くの軍歌を手がけたことでも知られている。『エール』ではこうした戦争に関するテーマとどのように向き合うことになるのだろうか。『古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家』(文春新書)の著者であり、同ドラマのレビューやコラムなどを多数執筆している近現代史研究者・辻田真佐憲氏は次のように述べる。

「再開後の『エール』は、いよいよ戦時下に入ります。主人公・裕一のモデルとなった古関裕而は、『露営の歌』『暁に祈る』『若鷲の歌』などの軍歌を次々にヒットさせ、『軍歌の覇王』と呼ばれました。そうしたエピソードはどのように描かれるのでしょうか。注目が集まります」

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