芸能

東京喜劇を受け継ぐ日芸縦のライン 三木のり平、爆笑問題ら

爆笑問題も日大芸術学部の出身

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、東京喜劇(笑い)を受け継ぐ日大芸術学部の縦のラインに思いを巡らせ、爆笑問題の田中裕二がコロナ入院で大ピンチとなった太田光と彼のために駆けつけた助っ人たちについてお届けする。

 * * *
 東京で、笑いの本場といえば〈浅草〉でした。今考えてみるに……私だからそう思うのかもしれませんが、正しい東京喜劇(笑い)をキチンと受け継ぎリレーして、今も攻めつづけているのは〈日大芸術学部の縦のライン〉ではないでしょうか。森繁久彌と並ぶ喜劇王、三木のり平先生。私はこの人が一番面白いと思っている。そして三波伸介、ケーシー高峰。

 出る方ばかりでなく裏方も。私とすぐ下の森田芳光監督(故人だがこの男の作品のユーモアには素晴しいものがある)。そして今をときめく立川志らく、爆笑問題、宮藤官九郎、春風亭一之輔……東京の笑いの半分以上は日芸産なんではないかと思ってしまう。

 その爆笑問題の太田光が大忙しの大ピンチだった。田中のコロナ入院。片玉田中の片棒かつぐ爆問の片方が、片肺飛行で次々仕事をこなしている。憎まれ口を叩く太田だがやはり人柄だろう、土俵際になれば色んな人が助っ人に来てくれた。私が一番笑ったのは『サンデージャポン』の生放送、田中裕二にフォルムが似ているというだけで、霜降り明星のせいやが相方をつとめた。アハハ無理があるっつーの。

 この後、日曜日はラジオでも4時間生放送を持っていて、感動したのは、まず中山秀征と4時間喋りたおしたこと。この二人のからみなど、業界人でも想像した事はなかったろう。先に10代の頃からヒデちゃんはABブラザーズとして、もの凄い売れ(この頃よく「コント見る」と言ってはABの合宿部屋へ行って私は酒を呑んでいた)、この時代、爆問はまったく陽が当ってなかった。戦友みたいなトークが清々しかった。

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン