開成の門に掲げられた「ペンと剣」の校章

 新型コロナウイルスの影響により開成高校では、4月6日に予定されていた入学式は行なわれなかった。新入生たちは一度も校門をくぐることなく、オンライン授業が始まった。対面授業が始まったのは6月29日のことだ。

 試験を受けずに超難関校に入学したのであれば、授業についていけず不審の目を向けられることもありそうだが、オンライン授業でAは目立たないようにやり過ごしていたのだろうか。しかし、関係者に話を聞くと、そういうわけでもなさそうだ。Aと同学年だった生徒の保護者が語る。

「高校から入学した100人は中学からの内部進学生300人とは別の2クラスに振り分けられます。この2クラスは大人しい生徒が多いのですが、A君は派手なルックスでオンライン授業の時から目立つ存在だったそうです。対面授業が再開されると、髪はパーマをかけ、耳にはイヤリング、制服のシャツのボタンを大きく開けて通学するA君はさらに目立っていた。コソコソする様子もなく、1学期の期末試験も普通に受けていたといいます」

「違う人間が通っていた」

 取材を進めると、謎はさらに深まっていく。学校関係者が話す。

「どうもA君の年齢は18歳くらいじゃないかという話なんです。でも、開成の高校入試は中学3年生しか受けられない。実は都内の別の超進学校に通う高1の弟がいて、試験を受けて合格した“本当のAくん”は弟のほうではないかといわれている。お母さんは昔、学習塾を経営していて受験制度に精通していたという話もある」

 Aを名乗って開成に通っていた生徒と両親が住むマンションを訪れたが、インターフォンを鳴らしても応答はなかった。また、その弟が在籍しているとされる高校に問い合わせたところ「そのような話は聞いたことがない」とするのみ。

 謎だらけの騒動について開成高校に取材を申し込むと、事務長が応対した。

「Aの退学は事実です。未成年なので詳細は控えさせていただきたいが、“替え玉受験”ではありません。受験した本人は正当に合格しています。ただ、その権利を使って違う生徒が通っていたということです。そういう事実が判明したので、適切に対処したということ」

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