芸能

二宮和也が『浅田家』で見せた風貌、キャラ、表現の“七変化”

本格的な役者道を歩き出した二宮和也(写真/時事通信フォト)

 ジャニーズきっての演技派・二宮和也(37才)主演の映画『浅田家!』が10月2日封切られた。公開初日から3日間で20万人の観客を動員し、興行収入は2億8000万円を突破、堂々の初登場1位を獲得した。SNSや口コミサイトでは、「笑えて泣ける」、「最高の余韻」、「初めて2度目を観に行こうと思えた」などの言葉が並び、観客動員数、興行収入に比例した賞賛の声が上がっている。映画や演劇などに詳しいライターの折田侑駿さんが解説する。

 * * *
『浅田家!』と言えば、公開前から大きな注目を集めていた作品。なぜなら、『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)で知られる “家族映画”の名匠・中野量太監督(47才)が手掛ける新たな家族映画だからだ。同作は中野監督の商業デビュー作。余命宣告をされてもたくましく生きる母とその家族の物語は大きな話題を呼び、数々の映画賞を受賞した。続く2本目となる『長いお別れ』(2019年)でも家族の話を描き、高い評価を得ている。そんな中野監督が、今回の最新作では実在する写真家・浅田政志(41才)の代表作『浅田家』と『アルバムのチカラ』を原案に、新たな家族像を描き出しているのだ。

 そんな中野監督作品だからこそ実現できたのだろう、豪華なキャスティングも話題となっていた。写真家・浅田政志を演じる主演の二宮和也はもちろんのこと、その兄役に妻夫木聡(39才)、母親役に風吹ジュン(68才)、父親役に平田満(66才)、さらには黒木華(30才)や菅田将暉(27才)といった、名実ともに主役級の演者たちが集まっている。中野監督の家族映画第3弾ともなれば、誰もが出演を望むのだろう。

 この座組を牽引する二宮和也は、昨年公開された『検察側の罪人』で、木村拓哉(47才)との白熱の演技バトルが話題となった。映画やドラマにひっぱりだこのジャニーズきっての演技巧者だ。その彼が中野監督とタッグを組むとあれば、注目度がぐんと上がるのも頷ける。

 本作では、そんな俳優・二宮の“七変化”を堪能できる。浅田政志という1人の男性の約20年間を演じているとあって、茶髪にタトゥーのパンキッシュな姿から、ロン毛に無精髭の姿まで披露。37才という実年齢に左右されない、各年齢における二宮の見た目のインパクトやキャラクターの変化が見どころだ。これを違和感なく体現するのは容易なことではないだろう。彼自身の持つ見た目の若さに加え、表現力が試される映画だったと思う。

関連キーワード

関連記事

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン