現在、古書店などで2万円以上の値がつく1979年初版の『サザンコミック 臨時増刊号 勝手にシンドブック』(写真/長坂浩さん提供)

サザンの公式ブック(サイン入り)

 当時、代官山にあった事務所・アミューズの一部がファンのために開放されていました。なので、私も週末になるとよく立ち寄っていました。このときファンの集いで「写真&感想文コンテスト」があり、サザンのメンバーを撮影する機会がありました。

 私は新聞配達のアルバイトをしてお金を貯めて買ったカメラを持って参加。コンテストで優勝することができ、その記念の品がサザン初の公式ブック「サザンコミック」でした。古書店で2万円以上の値がつくほどのレアなものですが、私のはメンバー全員のサインが入っているので、さらにレア。持っているのは私ぐらいじゃないでしょうか。

ファンクラブ用の「かわら版」

 当時、ファン向けに「かわら版」という冊子がありました。応援団があった2年弱ほどの間に発行されたもので、1981年までに5冊ほど発行されました。メンバーの近況などが書かれていたり、桑田さんのご両親のインタビューなんかも載っていました。そうそう、若い頃の桑田さんは、メンバーに会うと開口一番、「腹へった!! こってりしたものを食べよう!!」と言っていたことも明かされています。

 彼らのプライベートな部分が載っていた希少さゆえでしょうか、後日、機会があってアミューズの副社長執行役員の市毛るみ子さんにお会いしたときにお見せしたら、「コピーさせてほしい」と頼まれました。事務所にも保管されていなかったようなんです。「かわら版」はその後、ファンクラブがリニューアルされてから「代官山通信」と改名されて存続し、今年の9月時点で通算151号を数えます。

【プロフィール】
長坂浩さん/1978年、17才のとき、デビュー直前のサザンオールスターズに魅了され、ファンクラブに入会。会員番号は「18」。事務所公認の応援団「いとしのTokyo支部」にボランティアスタッフとして携わり、ファンの間では「伝説のファン」と呼ばれる。2003年に私設応援団「しじみ倶楽部」発足。現在は造園業を営み、サザンファンの妻(58才)と神奈川県茅ヶ崎市に住む。

長坂さんの私物の『サザンコミック 臨時増刊号 勝手にシンドブック』には表紙をめくると、メンバー全員のサインが入っている(写真/長坂浩さん提供)

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2020年11月5・12日号

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン