理想は、「日内変動」と呼ばれる1日のリズムを知って食べることです。私は、1日を以下のように区切って考えています。
・午前4時~正午:「排泄」の時間
・正午~午後8時:「消化」の時間
・午後8時~午前4時:「吸収」の時間
これを踏まえると、「朝夕は軽く、昼はしっかり」に行き着きます(別図参照)。
「1日のスタートの朝食が大事だ」と考えている人が多いと思いますが、実は、午前中は排泄が主で食べ物を消化する準備が整っていません。ここでしっかり食べてしまうと、排泄に向けられるエネルギーが消化に回ってしまい、胃腸の負担が大きくなります。
まずは排泄を終え、それから軽い朝食を摂るといいでしょう。朝を軽く済ませた分、昼食はしっかり食べてOKです。午後は消化能力が最も高くなるいわば「やせる時間帯」。食べても太りにくく、むしろエネルギーを補充してあげる必要があります。
一方、たいていの人が重きを置いているはずの夕食は、朝食同様に軽めに済ませたほうがいいのです。夜は、体が栄養やカロリーを吸収する「太る時間帯」。ここでたくさん食べてしまうと肥満一直線となります。
また、翌朝まで胃のもたれが続きます。夕食は軽く、しかも寝る2~3時間前までに済ませると、体調がとても良くなります。
医者が教える「朝・昼・夕」実践メニュー
食事の中身は3食とも、和食の「一汁三菜」をイメージして組み立てるといいでしょう。もちろん、実際には和食ではないかも知れないし、品数が揃わないときもあるでしょう。
それでも、主食、主菜、副菜を上手に選べば、5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)及び食物繊維をバランス良く摂ることができます。つまり、カレーライスだけ、パスタだけというようなパターンはダメだということです。