国際情報

米大統領選 世論調査は前回の大失敗からどう改良されたのか

事実上の勝利宣言をした民主党のジョー・バイデン氏(EPA=時事通信フォト)

事実上の勝利宣言をした民主党のジョー・バイデン氏(EPA=時事通信フォト)

 アメリカ大統領選は、民主党のジョー・バイデン候補が270人以上の選挙人を獲得して勝利したと報じられている。しかし、共和党の現職ドナルド・トランプ大統領は敗北を認めておらず、法廷闘争に持ち込む構えを見せている。2016年の選挙では、事前に行われた世論調査と選挙の結果が真逆となり、調査のあり方が問題となったが、今回の選挙では概ね世論調査通りの結果となった。いったいどのように調査は改良されたのか──。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。

 * * *
 今年のアメリカ大統領選は、全世界から注目された。開票では民主・共和両党の候補者が大接戦を演じる州が多く、投票日後なかなか「当選確実」の判定が出ない異例の事態となった。

 なかなか判定が出なかったのは、激戦州と呼ばれたいくつかの州で、郵便投票や期日前投票が多く、これらの開票に時間がかかったことが原因として挙げられている。選挙日当日に投票された票と、郵便投票等での票では、投票結果が大きく異なっていた。

 当初、トランプ大統領が優勢とされていた州でも、郵便投票等の開票が進むにつれて、バイデン候補が得票数を伸ばし、最終的には逆転して勝利するというドラマチックな展開がみられた。

 当選確実がなかなか出なかった背景には、もう1つ原因がある。大手メディアは2016年の前回選挙で、世論調査と選挙結果が全く異なるという失敗を犯した。このことが各メディアのトラウマとなっていて、当選確実の判定を出すのに慎重になった、といわれている。

 開票の当初は、トランプ大統領優勢の報とともに、「世論調査がまた外れた」との風評が巻き起った。たとえば、選挙人の数が29人と多く、重要州とみられていたフロリダ州をトランプ大統領が制したと報道された直後には、今回も選挙結果が世論調査と真逆になるのでは? との見方が広がった。

関連記事

トピックス

レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
《訃報》「生きづらさ感じる人に寄り添う」遠野なぎこさんが逝去、フリー転向で語っていた“病のリアルを伝えたい”真摯な思い
NEWSポストセブン
なぜ蓮舫氏は東京から再出馬しなかったのか
蓮舫氏の参院選「比例」出馬の背景に“女の戦い”か 東京選挙区・立民の塩村文夏氏は「お世話になっている。蓮舫さんに返ってきてほしい」
NEWSポストセブン
泉房穂氏(左)が「潜水艦作戦」をするのは立花孝志候補を避けるため?
参院選・泉房穂氏が異例の「潜水艦作戦」 NHK党・立花孝志氏の批判かわす狙い? 陣営スタッフは「違います」と回答「予定は事務所も完全に把握していない」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《真美子さんの艶やかな黒髪》レッドカーペット直前にヘアサロンで見せていた「モデルとしての表情」鏡を真剣に見つめて…【大谷翔平と手を繋いで登壇】
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と浜辺美波のアツアツデート現場》「安く見積もっても5万円」「食べログ予約もできる」高級鉄板焼き屋で“丸ごと貸し切りディナー”
NEWSポストセブン
誕生日を迎えた大谷翔平と子連れ観戦する真美子夫人(写真左/AFLO、写真右/時事通信フォト)
《家族の応援が何よりのプレゼント》大谷翔平のバースデー登板を真美子夫人が子連れ観戦、試合後は即帰宅せず球場で家族水入らずの時間を満喫
女性セブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《永瀬廉と全身黒のリンクコーデデート》浜辺美波、プライベートで見せていた“ダル着私服のギャップ”「2万7500円のジャージ風ジャケット、足元はリカバリーサンダル」
NEWSポストセブン
6月13日、航空会社『エア・インディア』の旅客機が墜落し乗客1名を除いた241名が死亡した(時事通信フォト/Xより)
《エア・インディア墜落の原因は》「なぜスイッチをオフにした?」調査報告書で明かされた事故直前の“パイロットの会話”と機長が抱えていた“精神衛生上の問題”【260名が死亡】
NEWSポストセブン
亡くなった三浦春馬さんと「みたままつり」の提灯
《三浦春馬が今年も靖国に》『永遠の0』から続く縁…“春友”が灯す数多くの提灯と広がる思い「生きた証を風化させない」
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《タクシーで自宅マンションへ》永瀬廉と浜辺美波“ノーマスク”で見えた信頼感「追いかけたい」「知性を感じたい」…合致する恋愛観
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《産後とは思えない》真美子さん「背中がざっくり開いたドレスの着こなし」は努力の賜物…目撃されていた「白パーカー私服での外出姿」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン