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朝ドラ『エール』のワンシーン。藤丸(井上望美・28才)の献身的な支えに久志も立ち直っていく(写真提供/NHK)

 離れていても、歌は人を結びつける。それはこのドラマを通じて、山崎たちが伝えてきたことだ。

「今年、このドラマを放送したことも、『栄冠は君に輝く』を歌えたことも、すごく意味があると感じました。そもそも、久志という役はぼくが経験してきたことすべてを反映できる、夢のような役。自粛生活中も窪田くん(窪田正孝/古山裕一役)や蒼くん(中村蒼/村野鉄男役)とLINEでやりとりしながら、一日も早く撮影が再開できるように祈っていました」

 久志を演じたことで、音楽はいつも人の心に寄り添い癒してくれる、という思いが強くなった。

「ボロボロになったときだけではなく、うれしくてはしゃぎたいときにも音楽はある。困難な時代だからこそ、音楽の素晴らしさを感じることができます。久志が『栄冠は君に輝く』で救われたように、つらく、苦しい思いをしている人たちが歌に支えられ、困難を乗り越えてもらえたらいいですね」

 コロナ禍であえぐ私たちに“エール”を送った。

◇山崎育三郎
1986年1月18日生まれ。東京都出身。2007年ミュージカル『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢され、注目を浴びる。2015年『下町ロケット』(TBS系)に出演し、テレビドラマの世界にも進出。連続テレビ小説『エール』の佐藤久志役で朝ドラ初出演。ドラマの共演をきっかけに生まれた森山直太朗(44才)作詞作曲のシングル『君に伝えたいこと』が12月2日リリースに。

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2020年11月26日号

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