芸能

グラミー賞にも期待 BTS新譜は“爆発の年”締めくくる作品

aa(写真/GettyImages)

最新アルバム『BE (Deluxe Edition)』はメンバー全員が制作全般を手掛けた(写真/GettyImages)

 米ビルボードチャートで韓国アーティストとして初の1位を獲得するなど、今人気絶頂のアイドルグループ「BTS(防弾少年団)」。彼らの最新アルバム『BE (Deluxe Edition)』が11月20日、世界同時リリースされるとあって、音楽特番などが増える年末年始に向けてさらに注目が集まっている。この1年のBTSの活躍について、ソウル在住のKDDI総合研究所特別研究員・趙章恩さんが解説する。

 * * *
 BTSの最新アルバム『BE (Deluxe Edition)』は、音楽だけでなく、コンセプトからデザイン、構成、ミュージックビデオ(MV)に至るまで、メンバーが制作全般に参加するなど、これまでに無い力の入れようとなっている。初回の特典も太っ腹で、韓国で初回限定版としてCDとセットで販売されるのは、92ページのフォトブックに32ページのメイキングブック、フォトブックサイズの額縁、ポスター、フォトカードなど、全部で重さ1kgの超豪華版。これで3万9400ウォン(約3700円)はお買い得だ。前回のアルバム『Map Of The Soul : 7』同様、予約販売サイトによっても異なるオリジナル特典が用意されているというから、どこで買おうか悩んでしまう。

 アルバムの発売に先立って、11月1日から公式SNSで新アルバムのコンセプトフォトも公開。1日目はメンバー全員、2日目はV、3日目はジミン、4日はRMとリレー形式で公開し、指折り数えて発売を待つ「ARMY(BTSファンの名称)」の心を離さない仕掛けを用意した。どの写真も美しい作品に仕上がっており、メンバーがそれぞれ録音したオーディオガイドも付いている。どんなコンセプトの写真なのか、自分らしさを表現するためどこにこだわったのか、本人が解説してくれるのだ。

 アルバムとは別に、年末恒例の「シーズングリーティング(略してシグ)」も予約販売を開始した。K-POPアイドルらが毎年発売する「シグ」はカレンダーやダイアリー、フォトブック、メイキングDVDなどで構成されたグッズのことで、「BTS 2021 SEASON’S GREETINGS」は90年代を彷彿とさせるレトロコンセプトで制作された。メイキングDVDの一部が先行公開されたが、BTSメンバー自らが考えたという自身の“サブキャラ”の説明がとにかく笑える。今韓国のバラエティー番組では、芸能人らがサブキャラを作り本人でないふりをして登場するのが流行っている。BTSもその流行りにのってARMYを楽しませようとしているのだ。

 BTSが最新アルバムやシグに力を入れるのは、もちろんアルバムを売るためということもあるが、2020年という年の締めくくりとして、特別な思い入れもあるからではないだろうか。2020年は、多くの人にとってコロナで全てが思い通りにいかない年であったが、コロナ禍にデビュー7周年を迎えたBTSと、彼らを支えるARMYにとっては、最も団結した1年であり、これ以上ない飛躍の年となったからだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン