マスクをして話す猫ひろし

マスクをして話す猫ひろし

猫:マスクで走るときもありますが、非常に苦しいです。長距離になると、走りながら給水しなきゃいけないし、暑いときは頭から水をかけるんですね。するとマスクが水を吸っちゃって、呼吸ができずに死にそうになるんです。なのでマスクをしなくてもいいように、他のかたとすれ違わない、人がいないコースを選んでいます。

 コロナでランナーとして困ることは、大会がないことです。モチベーションの問題ですね。直近で目指している大会は、1月に行われる荒川ハーフマラソンで、自己ベストを狙います。例年はそのあとに3月の東京マラソンに出ていたんですけど、おそらく延期になるので。目標とする大会がもっとあればいいんですけどね。

――カンボジアのコロナ事情を教えてください。

猫:友達にアンコールワットの動画を送ってもらったのですが、閑散としていました。カンボジアは観光の国なので、ガイドを含めて旅行関係はあまり仕事がないそうです。コロナの感染について尋ねると、「大丈夫、カンボジアはコロナ0だよ!」と言っていました。「ただ検査してないだけだろ」と突っ込みましたけど(笑い)。でも重症者は出ていないようですし、本当に感染者は少ないみたいです。

――今年7月、CD『ネコネコニャーゴ~猫ひろし体操第1~』をリリースした経緯を教えてください。

猫:ぼくはマラソン大会にゲストで呼んでいただけることが多いのですが、出走前に選手たちと準備体操をするんですね。だったら曲作って踊ったほうが楽しいんじゃないかなと思ったんです。いざCDができ上がったころにはコロナ禍で、リリースイベントやマラソン大会が中止になってしまったので、YouTubeなどインターネットで配信しました。

 実はセカンドCDで、歌うのは15年ぶりです。メインの体操曲ではギャグばっかりやっていてほとんど歌っていませんが、4曲目は昭和歌謡のようなデュエットソングなので、ガッチリ歌っています。幼稚園の運動会でこの体操曲で踊ったと報告があって、うれしいですね。

 振付は『妖怪ウォッチ』の「ようかい体操第一」も担当したラッキィ池田さんなんですけど、覚えやすいし、動きが理にかなっているんですよ。ランニングは腕を振るから肩甲骨が大事なのですが、肩甲骨を回したり、アキレス腱を伸ばしたり、ストレッチとしてすごくいいです。

 コロナが落ち着いてからになりますが、マラソン大会、運動会、企業の朝の体操など呼んでいただけたら飛んでいきますので、全国の主催者のみなさん、よろしくお願いしますニャー!

【猫ひろし(ねこ・ひろし)】
1977年8月8日生まれ。千葉出身。2001年、芸能界デビュー。『オールスター感謝祭』(TBS系)のマラソン企画で好成績を出したことをきっかけに、本格的にマラソンに取り組む。カンボジアの五輪代表になるべく2011年11月に国籍を変更し、2016年にリオ五輪出場、来年の東京五輪を目指しトレーニング中。

撮影・取材・文/小山内麗香

リオ五輪出場を果たした

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