芸能

鬼気迫る「明石家さんまの言葉ストーカー」高田文夫氏も絶賛

若き日の明石家さんまを綴った書籍が発売された

若き日の明石家さんまを綴った書籍が発売された

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、明石家さんまの知られざる歴史を綴った本から“師弟”についてお届けする。

 * * *
 生まれた時からずっと面白くて、40年前にテレビ・ラジオに出始めてからももっともっと面白く、ずっと「笑い」、「放送」の分野でトップを走りつづけ“休場”という言葉も知らない大横綱・明石家さんま。みごとという他ないが、さんまは常々「今しゃべっている事が一番大切。すべてライブなのだ」という考えから、あまり活字などには残さずに来た。雑誌などの取材もほとんど無いというのが現実だ。弟子入り前後の話、修行中の話、落語に取り組み、そして決別した日の事など、我々“笑い”の世界にいる人間でも実はあまり知らない。

 そんな所へこの度とんでもない本が出版された。若き日のさんまが大阪のテレビやラジオでしゃべった事などすべて調べあげ、ありとあらゆる姿のさんまが描かれている。長いことメールマガジンに書いたものを当人に見せたところ、「書いたものはお前のやから、お前の勝手にすればいい」と格好いい返事に勇気百倍。鬼気迫る“さんまの言葉ストーカー”である。

「このおっさん、センスがあって一番おもろい」と弟子入りした笑福亭松之助。師弟共に認めあう面白さで自由に育てられたさんま。さんまの名は実家の家業から。“笑福亭さんま”となったが、上に付く亭号の笑福亭が重く堅苦しい。落語にしばられることなくガンガンとフリートークで笑わせたらいいと、松之助の本名をつけて“明石家さんま”とした。風通しのいい師弟なのだ。

 ダウンタウンの時代あたりからノーブランドと呼ばれ師匠につかずにデビューする形が定着したが、さんまは弟子となって人間同士の「情」やら「距離感」、楽屋での気のつかい方、芸人としての立居振舞などどんどん吸収していった。“師匠選びも芸の内”という私の名言があるがまさに松之助師はナンバーワン。

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン