もうひとつの別れは私と同い年の元フジテレビのディレクター佐藤義和の死去。1980年のフジテレビ大躍進の原動力となったのがこのサトちゃんと、いまだに現場にいる三宅恵介“伝説”ディレクターである。1970年から1980年、歌番組全盛お笑い低迷の時代、サトちゃん、三宅に頼まれ私はいつも構成台本を書いていた。

 そして1980年「万才」「漫才」をアルファベットの『THE MANZAI』にサトちゃんが決めたら大当たり。そのまま『笑ってる場合ですよ!』『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』へと繋がっていった。「いいとも」でタモリがよくものまねした「サトちゃんなんだかだーーッ」を覚えている人も多い、「ひょうきんディレクターズ」のゲーハー佐藤といえば業界内だけで有名。私と『らくごin六本木』も始め、そこから、立川藤志楼(私)の爆笑落語が誕生した。

イラスト/佐野文二郎

※週刊ポスト2020年12月25日号

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