国内

「ガースー」蔑称を喜んで使う菅首相らネットで失敗の政治家

菅政権は支持率急落(写真/時事通信社)

菅政権は支持率急落している(写真/時事通信社)

 11日、「ニコニコ生放送」に出演した菅義偉首相は「皆さん、こんにちは。ガースーです」とネット上(特に5ちゃんねる)での自身の呼称を使い挨拶。コロナ関連を含め、真面目なテーマを扱うだけに「ふざけている」や「すべった」といった反応が多かった。ネット上で「ガースー」は揶揄するときや蔑称として使われており、それを嬉々として使うとは…。政治家がネットの空気感におもねるとロクなことはない、と述べるのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏。同氏が過去の「ネットウケ狙いをして失敗した政治家」について振り返る。

 * * *
 もしかしたら秘書を含めた参謀の誰かが「総理! 総理はネットでは『ガースー』の愛称で呼ばれているんですよ! 今日はネット番組ですから、『皆さん、こんにちは。ガースーです』と挨拶すればウケますよ!」なんて進言したのかもしれません。

 しかし、私は「普段ネットにそれほど慣れないていないのなら、無理してネットにおもねる必要はない。むしろ『用法が違う』などと突っ込まれて痛々しくなる」と感じています。5ちゃんねるの場合、独特の作法があり、素人がその作法を上辺だけなぞって安易に用語を使うとやけどする。

「ガースー」については、基本的には「愛称」というよりは「茶化し」であり「蔑称」として使われてきました。菅氏については他にも「スダレ」という呼び方があります。いわゆる「スダレハゲ」ってやつですね。さすがに「皆さん、こんにちは。スダレです」は言わなかったかと思いますが、むしろ「ガースー」よりはよりヒドい呼称である「スダレ」で挨拶した方がその後の評価は高まったかもしれません。

 知名度の高い政治家はそれなりにあだ名がつくものですが、あまりに失礼だったり卑猥なものを除き、5ちゃんねるを中心に使われたことがあるあだ名を見てみましょう。古いものも混じっています。

 二階俊博氏:2F、二F
 麻生太郎氏:ローゼン閣下、ローゼン麻生
 石破茂氏:アンパンマン、焦げパンマン
 小泉進次郎氏:ポエム大臣、セクシー進次郎
 山尾志桜里氏:ガソリーヌ
 森喜朗氏:森元
 小西博之氏:国会のクイズ王
 小渕優子氏:ドリル優子、トリンドリル優子
 志位和夫氏:C
 鳩山由紀夫氏:ルーピー、ポッポ、ぽっぽ
 福島瑞穂氏:みずぽたん
 河野太郎氏:ブロック太郎
 福田康夫氏:フフン、あなたとは違うんです

関連キーワード

関連記事

トピックス

万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン