スポーツ

松中信彦 三冠王になれたのは「パ・投手層の厚さのおかげ」

松中信彦氏がもしセリーグにいたら…(時事通信フォト)

松中信彦がもしセリーグにいたら…(時事通信フォト)

 日本シリーズでは、パ・リーグのソフトバンクがセ・リーグ最強の巨人に2年連続で4連勝。勝敗以上に大きい「打力」「投手力」の差を改めて見せつけた。「パ高セ低」が叫ばれて久しいが、ここまでレベルが違うと、「あのパ・リーグの選手がもしセにいたら……」とつい考えてしまう。

 高いレベルの投手を相手にすれば、当然、打者にも相応のレベルが求められる。もしセだったら名球会入りできたのでは──そう思わせる打者がパにはたくさんいる。

 その筆頭がホークス一筋19年、2004年には三冠王にも輝いた松中信彦(1767安打)だろう。

「松坂大輔、ダルビッシュ有ら本格派のパワーピッチャーと数々の名勝負を残した。晩年はソフトバンクの厚い選手層に阻まれて出場機会が激減したが、その打棒はセならもっと通用したはず」(スポーツ紙記者)

 しかし松中氏本人に聞くと、首を横に振った。

「僕が三冠王になれたのはパの投手層の厚さと広い球場のおかげだと考えている。練習の時からフルスイングを心がけていたから、遠くに飛ばせる力とスイングが身についたんです。もしセにいたらかえって結果が出なかったかもしれない」

 松中氏は謙遜したが、その言葉を裏返せば、当時からパとセの野球の間にフィジカル面で大きな差があったことを物語ってもいる。

 オリックスで10年プレーした後、巨人に移籍した谷佳知(1928安打)も「入団時からセにいたら」と夢想させる選手だ。

「オリックス在籍最後の2年間は打率2割半ばと低迷したが、巨人移籍初年度は3割台をマークした。2年目以降、原(辰徳)監督が右投手登板時に右打者の谷をあまり起用しなくなったことで安打数が伸びなかったが、彼のセンスなら右対右なんて苦にしない。セならもっと打てた選手です」(スポーツ紙ベテランデスク)

関連キーワード

関連記事

トピックス

独走でチームを優勝へと導いた阪神・藤川球児監督(時事通信フォト)
《いきなり名将》阪神・藤川球児監督の原点をたどる ベンチで平然としているのは「喜怒哀楽を出すな」という高知商時代の教えの影響か
週刊ポスト
容疑者のアカウントでは垢抜けていく過程をコンテンツにしていた(TikTokより)
「生徒の間でも“大事件”と騒ぎに…」「メガネで地味な先生」教え子が語った大平なる美容疑者の素顔 《30歳女教師が“パパ活”で700万円詐取》
NEWSポストセブン
ロッテの美馬学投手(38)が今シーズン限りで現役を引退することを発表した(時事通信フォト、写真は2019年の入団会見)
《手術6回のロッテ・美馬学が引退》「素敵な景色を見せてくれた」国民的アニメの主題歌を歌った元ガールズバンド美人妻の想い
NEWSポストセブン
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン