芸能

秋ドラマで相次いだ「ハッピーエンド落ち」はコロナのせいか

柴崎演じる主人公が行き着く先とは?(時事通信フォト)

柴崎コウが難役に挑んだ(時事通信フォト)

 ドラマが社会を映す鏡だと考えれば、ある程度納得できる傾向なのかもしれない。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘した。

 * * *
 いよいよ年の瀬。今年を振り返ると、「秋ドラマの最終回にガッカリさせられた」という声をいくつも耳にしました。たしかに各放送局の複数ドラマの終盤に奇妙な共通点が見られたのです。一言でいえば「ハッピーエンド落ち」という、ちょっと安直にも思えるような幕切れでした。

◆『35歳の少女』(日本テレビ系)

 事故による記憶喪失、離婚、ひきこもり、いじめ…シビアなエピソードを積み重ねた異色のドラマ。なるほど脚本担当は遊川和彦氏、途中までは「見るとウツになる」とまで噂された個性的な作風でしたが、しかし最後になっていきなりのお花畑的展開にはびっくり。

 重篤な状態で病院のベッドに横たわった母・多恵(鈴木保奈美)に、娘・望美(柴咲コウ)と妹・愛美(橋本愛)が「トンボのメガネは水色メガネ~」と童謡を口ずさむ。すると母は目をさまし娘たちと和解。

 最終回、望美は子どもの時から夢だったアナウンサーになれることに。妹・愛美もグラフィックデザイナーに。一方、父・進次(田中哲司)はひきこもりの息子の達也(竜星涼)とわかりあい再婚先家庭も円満になり、こちらも夢だった一級建築士を目指す。また、先生になった結人(坂口健太郎)はイジメ問題の解決の糸口をつけることができ……次々に登場人物たちがハッピーになっていきました。

 遊川和彦氏はいつもクセのある脚本を書くだけに、唐突なハッピーエンドを受け止めきれず、あっけにとられた視聴者も多かったのではないでしょうか? 中には、幸せな結末を素直に受け取るより、「意図的に設定してあったオチで、実は全てが望美の夢の中だった」など裏読みする人も。あるいは主題歌のタイトルが「三文小説」だったため、そもそも三文小説的なドラマを目指していた、という深掘り説(?)までが見聞されました。

◆『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系)

 路上で暴漢にレイプされた元カノ・香里(小林涼子)が、事件後に「被害は無かった」と証言したせいで、彼女を守ろうとした真人(林遣都)は傷害犯として服役することに。

 消せない深い心の傷となっていた真人だが、久しぶりに元カノに出会って近況を話すうち、問題はするすると解消し、元カノも「幸せになります」と微笑む。あまりに重たいトラウマのはずだったエピソードが一気に解決していくとは……。

有村架純

有村架純は肝っ玉姉ちゃんを熱演

 しかも、その後真人と恋人・桃子(有村架純)が路上でいきなり暴漢にからまれ殴られる。突然襲ってくる不幸(暴行)をご都合主義的に挿入し、二度も同じパターンを使い、二度目は「真人は桃子を守ることができた」というオチ。

 これでは元カノのレイプ事件すら、ちょっと波風を立たせるための「小道具」に使っているようにさえ見えてしまう。まさかベテラン脚本家・岡田恵和氏のオリジナルだったが……。最終回、真人と桃子はクリスマスツリーの前でキスとハッピーエンドで幕。

関連記事

トピックス

元旦に結婚を発表した長澤まさみ
《長澤まさみが過去のSNS全削除と長期休養への背景》長澤まさみ、主演映画の撮影を1年延ばして選んだ電撃婚 『SHOGUN』監督夫と“帯同同伴カナダ計画”
NEWSポストセブン
《まだみんなウイスキーのおもしろさに気付いていない》イチローズモルトの初代ブレンダーが営業マン時代に着目したこと【連載「酒と人生」】
《まだみんなウイスキーのおもしろさに気付いていない》イチローズモルトの初代ブレンダーが営業マン時代に着目したこと【連載「酒と人生」】
NEWSポストセブン
大分市立中学校の校内で生徒が暴行を受けている動画が、SNS上で拡散された(Xより)
《いじめ動画の保護者説明会“録音データ”を入手》「『先生に言ったら倍返しになるから言わないで』と…」子供の不安を涙ながらに訴える保護者の悲痛な声【大分市】
NEWSポストセブン
久米宏さんが瀬戸内寂聴さんに語っていた「妻・麗子さんへの深い愛」とは(共同通信社)
〈妻と結婚していなかったら…〉久米宏さんが瀬戸内寂聴さんに語っていた「妻・麗子さんへの深い愛」 学生時代に知り合い結婚…仕事も家庭も2人で歩んだパートナー
NEWSポストセブン
高市早苗氏(時事通信フォト)
《600億円が使われる総選挙開戦へ》党幹部も寝耳に水、高市首相“チグハグ解散”背景にある3つの要因「旧統一教会問題」「不祥事」「対中関係」 “自民党軽視”と党内から反発 
女性セブン
北海道日高町で店の壁の内側から20代の女性の遺体が見つかった事件(左・店舗のSNSより)
《北海道日高市・壁に女性看護師の遺体遺棄》「お袋には何かにつけてお金で解決してもらって感謝している」バー経営・松倉俊彦容疑者が周囲に語っていた“トラブルエピソード”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)(左・SNSより、右・飲食店サイトより、現在は削除済み)
《不同意性交で再逮捕》「被害者の子が眼帯をつけていたことも」「シラフで常連にブチギレ」鈴木麻央耶容疑者がガルバ店員を洗脳し“立ちんぼ”強要…店舗関係者が明かした“悪評”
NEWSポストセブン
モデルやレースクイーンとして活動する瀬名ひなのさん(Xより)
《下半身をズームで“どアップ”》「バレないように隣のブースから…」レースクイーン・瀬名ひなのが明かした卑劣な”マナー違反撮影“、SNSの誹謗中傷に「『コンパニオンいらない』は暴論」
NEWSポストセブン
肺がんのため亡くなったフリーアナウンサーの久米宏さん(時事通信フォト)
【追悼】久米宏さん 本誌だけに綴っていた「完全禁煙」と「筑紫哲也さんとの“再会”」
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《鎖骨をあらわに予告》金髪美女インフルエンサーが“12時間で1000人以上と関係”の自己ベスト更新に挑戦か、「私が控えめにするべき時ではありません」と“お騒がせ活動”に意欲
NEWSポストセブン
美貌と強硬姿勢で知られるノーム氏は、トランプ大統領に登用された「MAGAビューティ」の一人として知られる(写真/Getty Images)
〈タイトスーツに身を包む美貌の長官〉米・ミネアポリスで移民当局が女性射殺 責任者のクリスティ・ノーム国土安全保障長官をめぐる“評価”「美しさと支配の象徴」
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
《クスリ漬けか…との声も》ギャル系美女が映っていた“異様な監視カメラ映像”とは》「薬物を過剰摂取し、足も不自由で、死んでしまう…」中国インフルエンサー(20)の住居の管理人が証言
NEWSポストセブン