国際情報

中国の狙いは尖閣諸島だけではない 太平洋に進出し不審な調査を続ける訳

沖ノ鳥島沖の排他的経済水域を航行する中国の海洋調査船(第3管区海上保安本部提供/時事通信フォト)

沖ノ鳥島沖の排他的経済水域を航行する中国の海洋調査船(第3管区海上保安本部提供/時事通信フォト)

 世界中でコロナ禍が続く中、中国は今年に入っても平然と海洋覇権行動を続けている。1月13日には沖縄県尖閣諸島周辺で中国公船1隻が日本の領海を侵入。日本漁船に近づく動きをしたことから、政府が中国側に厳重抗議した。だが、「中国の狙いは尖閣諸島だけではない」と指摘するのは、ジャーナリストの宮田敦司氏だ。

 * * *
 菅義偉首相が昨年12月19日、東京都内での講演で、米国のバイデン次期大統領と電話会談した際、沖縄県・尖閣諸島が対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象になると同氏が明言したことを強調した。

 日米安全保障条約第5条とは、日米両国が、「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃」に対し、「共通の危険に対処するよう行動する」という内容である。

 日本のリーダーはよほど不安なのか、菅直人政権では前原誠司外相が2010年にクリントン国務長官と、安倍晋三首相は2014年にオバマ大統領、2017年にトランプ大統領と尖閣諸島が第5条の適用対象であることを確認している。

 講演で菅首相は、尖閣諸島が話題になった事を強調していたが、それ以外の島嶼(とうしょ)については触れなかったのだろうか? 尖閣諸島以外にも日米の安全保障のために重要な島嶼が東京都にある。日本最南端の領土・沖ノ鳥島(東京都小笠原村)である。

関連キーワード

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン